1860年代:激動の変革期における世界と日本の歴史
📌 主なポイント
- ✓1860年代は西暦1860年から1869年までの10年間を指す。
- ✓アメリカ南北戦争が1861年から1865年にかけて発生し、北軍の勝利に終わった。
- ✓イタリア王国が1861年に成立し、国家統一が進められた。
- ✓日本では1867年の大政奉還と1868年の王政復古を経て明治維新が始まった。
- ✓1869年にスエズ運河が開通し、国際物流に大きな影響を与えた。
1860年代(せんはっぴゃくろくじゅうねんだい)は、西暦1860年から1869年までの10年間を指す十年紀である。この時期の世界および日本は、国家の統合や体制の崩壊、近代化に向けた大規模な内戦や国際紛争が多発し、近代国家の枠組みが大きく塗り替えられた転換期となった。
1860年代の世界情勢
北米では、1861年にアメリカ合衆国で南部諸州が離脱したことによりアメリカ南北戦争が勃発した。エイブラハム・リンカーン大統領の指導のもと、1863年には奴隷解放宣言が出され、1865年に北軍の勝利と南部連合の首都リッチモンド陥落をもって事実上の終局を迎えた。ヨーロッパでは、サルデーニャ王国主導のもとで進められていたイタリア統一運動が結実し、1861年にヴィットーリオ・エマヌエーレ2世によるイタリア王国が成立した。また、アジアにおいては、第二次アヘン戦争が北京条約の締結によって終結した一方、清朝では同治帝の即位と西太后による摂政政治が開始された。さらに、1869年には地中海と紅海を結ぶスエズ運河が開通し、世界の海上交通と国際貿易に革命的な変化をもたらした。
1860年代の日本:幕末から明治維新へ
日本においては、江戸時代末期のいわゆる幕末にあたり、政情が激しく揺れ動いた激動の時代であった。1860年の桜田門外の変で大老・井伊直弼が暗殺されたことを契機に、公武合体や尊王攘夷の動きが活発化した。朝廷と幕府の対立が深まる中、1866年には薩長同盟が成立し、倒幕に向けた勢力が結集した。1867年には第122代明治天皇が践祚し、同年11月には徳川慶喜による大政奉還が行われて江戸幕府の統治権が朝廷に返上された。翌1868年(慶応4年/明治元年)には王政復古の大号令が発せられ、新政府が樹立された。同年に始まった戊辰戦争は、鳥羽・伏見の戦いに端を発し、会津戦争などを経て1869年の箱館戦争の終結まで続き、新政府軍が勝利を収めた。これにより封建体制が終焉に向かい、版籍奉還などの近代的な統治機構への移行が進められた。