地理・河川
安倍川(静岡県を流れる一級河川)の地理・歴史と特徴

静岡県静岡市を流れる一級河川「安倍川」の地理的特徴、歴史的な治水工事、平成の名水百選への選定、文化的な背景について詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓安倍川は静岡県静岡市を流れる延長53.3kmの一級河川である。
- ✓本流および支流に河川法上のダムが一切存在しない特徴を持つ。
- ✓源流部にある大谷崩は、日本三大崩の一つに数えられている。
- ✓2008年に環境省の「平成の名水百選」に選定された。
安倍川(あべかわ)は、静岡県静岡市の葵区および駿河区を流れる一級河川であり、一級水系である安倍川の本流です。清流として知られ、その豊かな伏流水は静岡市の水道水としても利用されています。大河川でありながら河川長は53.3kmと比較的短く、また本流および支流のいずれにおいても河川法上のダムが存在しないという特徴を持っています。



地理と流域の特徴
静岡県と山梨県の県境に位置する大谷嶺、八紘嶺、および安倍峠を水源としています。源流の一つである大谷嶺の斜面は「大谷崩れ(おおやくずれ)」と呼ばれ、長野県の稗田山崩れ、富山県の鳶山崩れと並び「日本三大崩」の一つに数えられています。

流域のすべてが静岡市内にとどまっており、下流部で藁科川と合流したのち、市街地の西側を流れて駿河湾へと注いでいます。また、河川の近くには糸魚川静岡構造線が走っており、東西の地質構造が大きく異なる境界領域となっています。


歴史と治水
江戸時代初頭、徳川家康の命による天下普請として大規模な治水工事が行われました。これにより現在の流れが形成され、それ以前は別々の流路をとっていた藁科川と合流する形になりました。歴史的には、東海道の交通の要所である府中宿の近くを流れ、当時の旅人は川渡し人足の肩車や輦台を利用して渡河していました。




近年の動向と環境
2008年には、その優れた水質や環境が評価され、環境省から「平成の名水百選」に選定されました。また、2025年4月には上流部に「安倍川水力発電所」が営業運転を開始するなど、再生可能エネルギーの活用も進められています。
よくある質問
安倍川の河川長はどれくらいですか?
河川長は53.3kmです。
安倍川にはダムがありますか?
本流および支流に河川法上のダムはひとつもありません。
安倍川の源流にある大崩壊地は何と呼ばれていますか?
「大谷崩れ(おおやくずれ)」と呼ばれており、日本三大崩の一つとされています。
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藁科川府中宿東海道大谷崩平成の名水百選
参考文献
- 国土交通省中部地方整備局 静岡河川事務所 河川のページ
- 日本河川協会 安倍川の主要諸元
- 環境省 「平成の名水百選」一覧表