物理学

物理学における加速度の定義と運動法則

物理学における加速度の定義と運動法則
物理学における加速度の基本概念、数学的定義、等加速度運動の公式、および関連する単位について解説する百科事典記事。

📌 主なポイント

  • 加速度は単位時間あたりの速度の変化率であり、ベクトル量である。
  • SI単位系における加速度の単位はメートル毎秒毎秒(m/s²)である。
  • 加速度が一定である運動は等加速度運動と呼ばれる。

加速度(かそくど、英: acceleration)とは、単位時間当たりの速度の変化率、すなわち速度の時間微分のことを指す物理量である。速度が持つ大きさと向きの変化を同時に示すベクトル量として定義され、力学の基本的な概念の一つとして位置づけられている。

数学的定義

微小時間を $\Delta t$ とおき、速度の差を $\Delta \mathbf{v}$ とすると、加速度 $\mathbf{a}$ は次のような極限として表される。

$$\mathbf{a} = \lim_{\Delta t \to 0} \frac{\Delta \mathbf{v}}{\Delta t} \equiv \frac{d\mathbf{v}}{dt}$$

加速度はベクトルであるため、平行四辺形の法則に従って合成や分解を行うことができる。実際の解析においては、進行方向の成分である接線加速度と、進行方向に垂直な成分である法線加速度に分解して扱われることが多い。接線加速度は速さの変化を担い、法線加速度は速度の向きの変化を担う。

等加速度運動

加速度が時間経過によらず一定である運動を等加速度運動と呼ぶ。加速度が定数 $\mathbf{a_0}$ であるとき、初期の速度を $\mathbf{v_0}$、初期の位置を $\mathbf{x_0}$ とすると、任意の時刻 $t$ における速度 $\mathbf{v}(t)$ および位置 $\mathbf{x}(t)$ は次式によって求められる。

  • 速度:$\mathbf{v}(t) = \mathbf{v_0} + \mathbf{a_0}t$
  • 位置:$\mathbf{x}(t) = \mathbf{x_0} + \mathbf{v_0}t + \frac{1}{2}\mathbf{a_0}t^2$

単位

国際単位系(SI)における加速度の単位はメートル毎秒毎秒($\mathrm{m/s^2}$)である。このほか、CGS単位系ではガル($\mathrm{Gal}$)、重力単位系では重力加速度を基準としたジー($\mathrm{G}$)などが用いられることもある。

よくある質問

加速度とは何ですか?
加速度とは、単位時間当たりの速度の変化率を示す物理量であり、大きさだけでなく向きも持つベクトル量です。
加速度のSI単位は何ですか?
国際単位系(SI)における加速度の単位は、メートル毎秒毎秒(m/s²)です。
等加速度運動とはどのような運動ですか?
加速度の時間変化がなく、一定の値をとるような運動のことを等加速度運動と呼びます。

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参考文献

  • 小出昭一郎『物理学』裳華房、1997年。