人工衛星

ACRIMSAT:NASAの太陽放射観測衛星

ACRIMSAT:NASAの太陽放射観測衛星
NASAの地球観測システムの一環として打ち上げられた人工衛星ACRIMSATの概要、観測ミッション、金星の太陽面通過の観測実績について解説します。

📌 主なポイント

  • ACRIMSATは1999年12月20日にヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた。
  • 搭載されたACRIM3により、太陽の全放射量の長期的なモニタリングを実施した。
  • 2004年および2012年の金星の太陽面通過における太陽強度の減少を観測した。

ACRIMSAT(Active Cavity Radiometer Irradiance Monitor Satellite)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の地球観測システムを構成する人工衛星の一つである。太陽の全放射量(Total Solar Irradiance: TSI)のモニタリングを主な目的として打ち上げられた。

軌道上のACRIMSATのイラスト
ACRIMSAT

ミッションの概要と打ち上げ

ACRIMSATは1999年12月20日にヴァンデンバーグ空軍基地からトーラスロケットによって打ち上げられた。高度約700km、高軌道傾斜角の太陽同期軌道に投入され、搭載された観測機器であるACRIM3によって太陽放射の測定を行った。国際衛星識別符号は1999-070Bである。

本ミッションは、NASAのソーラーマックスに搭載されたACRIM1(1980年-1989年)やUARSに搭載されたACRIM2(1991年-2001年)に続く、長期的な太陽光測定データベースを拡充する役割を担った。ジェット推進研究所(JPL)のテーブル山天文台に設置された追跡ステーションによって制御が行われた。

金星の太陽面通過の観測

ACRIMSATに搭載されたACRIM3は、2004年および2012年に発生した金星の太陽面通過の際、太陽からの総放射量の変化を追跡した。2004年の観測では、惑星の影によって太陽強度が0.1%減少する現象をとらえており、太陽系外惑星のトランジット観測研究にも影響を与えた。

よくある質問

ACRIMSATの主な目的は何ですか?
太陽の全放射量(TSI)をモニタリングし、長期的な太陽光測定データベースを拡充することです。
ACRIMSATはいつ打ち上げられましたか?
1999年12月20日にヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられました。
ACRIMSATはどのような現象を観測しましたか?
太陽放射の継続的なモニタリングに加え、2004年と2012年の金星の太陽面通過における太陽強度の減少を観測しました。

関連記事

地球観測衛星人工衛星の一覧太陽放射金星の太陽面通過アメリカ航空宇宙局

参考文献

  • Schneider, J. M. Pasachoff, and Richard C. Willson, The Effect of the Transit of Venus on ACRIM's Total Solar Irradiance Measurements: Implications for Transit Studies of Extrasolar Planets, The Astrophysical Journal v.641 pp.565-571, 2006.
  • PIA15820: NASA's ACRIMSAT Observes Venus Transit, NASA/JPL Photojournal.