日本の河川
網掛川の地理と歴史的変遷

鹿児島県霧島市を源発し姶良市を経て鹿児島湾に注ぐ二級河川・網掛川の地理、龍門滝などの特徴、歴史、および水害の記録について解説します。
📌 主なポイント
- ✓網掛川は鹿児島県霧島市溝辺町竹子を水源とし、姶良市を経て鹿児島湾に注ぐ延長22.5kmの二級河川である。
- ✓川の中下流域には落差46mの龍門滝が形成されており、観光地としても知られている。
- ✓2025年8月8日の集中豪雨により、姶良市などで護岸の崩落や氾濫被害が発生した。
網掛川(あみかけがわ)は、鹿児島県霧島市溝辺町竹子に源を発し、姶良市を流れて鹿児島湾(錦江湾)に注ぐ全長22.5キロメートルの二級河川である。

地名の由来
かつてこの川で漁師が漁を行っていた際、地蔵菩薩の木像が網に掛かって引き揚げられたという伝承が残る。この出来事が「網掛川」という名称の由来となったと伝えられており、伝承地は最下流部に架かる国道10号の網掛橋付近とされる。引き揚げられた地蔵像は河口付近の庵に祀られた後、鹿児島市内に移され、現在も「地蔵角」という地名の語源として残っている。
地理と主な景勝地
霧島市溝辺町竹子の水源から南へ流下し、姶良市の旧加治木町域へ流入する。流域にはシラス台地から姶良平野へと流れ落ちる地点に位置する落差46メートルの龍門滝があり、日本の滝百選にも選ばれている著名な景勝地となっている。

支流である宇曽木川には1987年に完成した灌漑目的の竹山ダムが整備されているほか、流域では江戸時代から農業用水路の整備が進められてきた。

歴史と交通
鉄道が建設される以前、網掛川の河口周辺は交通や物流の要港として機能していた。険しい白銀坂を通るルートしかなかった時代、鹿児島市へ向かう人や物資は加治木から船を利用することが多く、沿岸部は交通の要衝として栄えた。
近代以降は鉄道の開通によりかつての賑わいは失われたものの、河口付近に加治木港の新岸壁が整備され、近年では5,000トン級の船舶が入港可能な物流拠点として利用されている。
近年の災害記録
2025年8月8日、集中豪雨の影響により霧島市隼人町および姶良市加治木町地内において氾濫が発生した。この豪雨により家屋の浸水被害のほか、道路橋や護岸の流失といった大きな被害が確認されている。
よくある質問
網掛川の名の由来は何ですか?
かつて川で漁をしていた際に、地蔵菩薩の木像が網に掛かって引き揚げられたという故事に由来しています。
網掛川の延長や流域はどのようになっていますか?
全長は22.5キロメートルで、鹿児島県霧島市を源発し、姶良市を流れて鹿児島湾に注ぐ二級河川です。
網掛川流域にある有名な滝は何ですか?
シラス台地から姶良平野へ流下する地点に、落差46メートルの龍門滝があります。
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龍門滝加治木町鹿児島湾二級河川
参考文献
加治木郷土誌編さん委員会『加治木郷土誌』平成4年改訂版, 1992年.
下中弘『鹿児島県の地名』平凡社, 1998年.
『角川日本地名大辞典 鹿児島県』角川書店, 1983年.
「竹山ダム - ダム便覧」日本ダム協会.
「鹿児島県姶良市の大雨被害、網掛川の護岸崩落や信号機倒壊…知事『自然の威力が本当に大きいことを実感』」読売新聞, 2025年8月11日.
下中弘『鹿児島県の地名』平凡社, 1998年.
『角川日本地名大辞典 鹿児島県』角川書店, 1983年.
「竹山ダム - ダム便覧」日本ダム協会.
「鹿児島県姶良市の大雨被害、網掛川の護岸崩落や信号機倒壊…知事『自然の威力が本当に大きいことを実感』」読売新聞, 2025年8月11日.