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物質量(化学における物理量)の概要と定義

物質量(化学における物理量)の概要と定義

物質量(ぶっしつりょう、英語: amount of substance)は、物質の量を表す物理量の一つです。系の物質量(記号は n)は、指定された要素粒子の数の尺度であり、1971年に国際単位系(SI)の7番目の基本量として定められました。要素粒子(elementary entity)には、原子、分子、イオン、電子などの粒子や、それらの集合体が含まれます。

定義とSI単位

物質量のSI単位はモル(単位記号: mol)です。物質量は要素粒子の個数に比例し、以下の関係式で表されます。

\"物質量
物質量 n(X) と粒子数 N(X)、アボガドロ定数 NA の関係

ここで NA はアボガドロ定数(約 6.02214076×1023 mol−1)です。少量の物質を扱う際には、ミリモル (mmol)、マイクロモル (μmol) などのSI接頭語が付いた単位が用いられます。

化学計算における利用

物質量は、質量 m とモル質量 M を用いて計算することも可能です。

\"物質量
質量とモル質量から物質量を求める式

化学反応においては、反応式の係数比が物質量の比(モル比)と一致するため、化学量論計算の基礎となります。例えば、炭酸水素ナトリウムの熱分解反応では、各生成物の物質量を反応式の係数に基づいて算出できます。

\"炭酸水素ナトリウムの熱分解反応式\"
炭酸水素ナトリウムの熱分解反応

参考文献

  1. 体積、質量、分子数、原子数などでも物質の量を表すことができる。
  2. このような物質を強電解質という。
  3. 特殊相対性理論 (E=mc2) によれば質量保存の法則は厳密には成り立たない。そのため、グラファイト 1 molあたりの質量は、ダイヤモンド 1 molあたりの質量と厳密には異なる。しかし、その差は標準原子量の不確かさよりも小さいので通常は無視できる。元素変換が起こらない限り、質量保存の法則は十分な精度で成り立っている。
  4. 厳密には1,000,000,000分の1程度のずれがあるが、たいていの目的にはこの差は無視できる。詳しくは「モル質量定数」を参照のこと。
  5. 食塩結晶中に NaCl 分子は存在しないが、結晶の繰り返し単位としての NaCl が存在する。
  6. 水以外の大抵の物質は、液相より固相の方が密度が大きい。
  7. ボイルの法則より、圧力が倍になると気体の体積は半分になる。
  8. この呼称の是非については、グリーンブック(2009)には述べられていない。
  9. 大辞林 第三版
  10. SI文書第9版(2019) p.102
  11. SI文書第9版(2019) p.104
  12. 物質量, 『理化学辞典』、第5版、岩波書店
  13. 清水 (2007), p. 120.
  14. グリーンブック(2009) pp. 64-65.
  15. グリーンブック(2009) p.104
  16. キャレン(1998) p. 12.
  17. ルイス、ランドル(1971) p. 18.
  18. ブロック(2003) p. 132.
  19. 田崎 (2000) p. 52.
  20. グリーンブック(2009) p. 4, p. 64.