物理学

アンペア(電流の単位)の概要と定義

アンペア(電流の単位)の概要と定義
電流の国際単位系(SI)基本単位であるアンペアについて、その定義、歴史、および物理学的背景を解説します。

📌 主なポイント

  • アンペアは国際単位系(SI)における7つの基本単位の一つである。
  • 2019年の定義改定により、電気素量に基づく定義へと変更された。
  • 名称はフランスの物理学者アンドレ=マリ・アンペールに由来する。

アンペア(英: ampere、記号: A)は、電流の強さを表す国際単位系(SI)の基本単位の一つです。ある瞬間に流れる電気の量を定量化する指標として、科学技術のあらゆる分野で不可欠な役割を果たしています。名称は、電磁気学の基礎を築いたフランスの物理学者アンドレ=マリ・アンペールに由来します。

雷光
雷光

定義

現在のアンペアは、2019年5月20日に施行された国際度量衡総会(CGPM)の決定に基づき、電気素量(e)を正確に 1.602176634 × 10-19 クーロン(C)と定義することで定められています。これにより、1アンペアは「1秒間に電気素量の 1/(1.602176634 × 10-19) 倍の電荷が流れる電流」と定義されます。

アンペアの定義の説明を描いた参考図
アンペアの定義の説明を描いた参考図

歴史的背景

かつてアンペアは、真空中に配置された2本の無限に長い直線状導体に流れる電流が及ぼし合う力に基づいて定義されていました。しかし、測定技術の向上とSI単位系の改定に伴い、より普遍的な物理定数である電気素量に基づく定義へと移行しました。1948年以前には、銀の電解析出率に基づく「国際アンペア」が使用されていた時期もありました。

物理定数に関連する図
物理定数に関連する図

物理量との関係

アンペアは電流の単位であり、電荷の単位であるクーロン(C)とは密接な関係があります。1アンペアの電流が1秒間流れたときに運ばれる電荷の量が1クーロンです。また、電圧(ボルト)や抵抗(オーム)と組み合わさることで、電力(ワット)などの派生単位を構成する基礎となります。

よくある質問

アンペアとクーロンの違いは何ですか?
アンペアは電流(流れる速さ)の単位であり、クーロンは電荷(電気の総量)の単位です。
アンペアの定義はいつ変わりましたか?
2019年5月20日に、電気素量に基づく新しい定義が施行されました。

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参考文献

  • BIPM著、産業技術総合研究所計量標準総合センター訳『国際単位系(SI)第9版(2019)』
  • 計量単位令(平成4年政令第357号)
  • CODATA Value: vacuum magnetic permeability (NIST)