気象学
気象における霰(あられ)の定義と構造

気象現象における霰(あられ)の定義、雪霰と氷霰の構造や違い、気象観測での扱いについて詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓霰は、雲から降る直径5ミリメートル未満の氷粒である。
- ✓雪霰は白色不透明で隙間が多く、比重が0.8未満と小さい。
- ✓氷霰は半透明で密度が高く、雪霰が雹へと成長する過程の中間状態に相当する。
霰(あられ)とは、雲から降る直径5ミリメートル(mm)未満の氷粒の総称である。主に雪霰(ゆきあられ)と氷霰(こおりあられ)の2種類に分類され、それぞれ異なる構造や物理的性質を持つ。
地表の気温が0度前後のときに降る驟雨性の降水として観測されることが多く、雪や雨といった他の降水形態との違いや、気象観測上での扱いに特徴がある。

雪霰と氷霰の分類
霰は、その外観や密度、内部構造の違いから「雪霰」と「氷霰」に大別される。

雪霰は白色で不透明な氷の粒であり、球状や半円錐状の形をしている。直径はおおむね2 mmから5 mm程度である。堅い地面に落ちると弾み、踏むと簡単に潰れる性質を持つ。内部には微細な氷粒子が含まれており、隙間が多いため比重は0.8未満と小さくなっている。

一方、氷霰は半透明の氷の粒であり、直径は5 mm程度、あるいはそれ以上に達することもある。雪霰よりも密度が高く、堅い地面に落ちると音を立てて弾み、踏んでも簡単には潰れない。氷霰は、雪霰が発達した積乱雲などの強い上昇気流の中で過冷却の水滴と衝突し、凍結を繰り返すことで成長する過程の中間状態にあたり、さらに成長すると雹(ひょう)となる。


結晶構造

霰の表面には凍った霧の粒が付着していることが多く、電子顕微鏡等を用いた観察が行われる。雪の結晶とは異なり、角板、樹枝状、角柱、針という基本的な結晶形状が混在した状態となるため、規則正しい単一の結晶構造は観測されない特徴がある。
気象観測における扱い
日本の気象庁では、かつて拠点気象台において目視観測が行われていたが、自動気象観測装置への移行に伴い、大気現象としての霰の記録は変更されている。天気予報の予報文では、雪霰は雪、氷霰は雨として扱われる場合がある。
よくある質問
霰と雹の違いは何ですか?
直径5ミリメートル未満のものを霰、それ以上大きくなったものを雹と区分します。
雪霰はどのような特徴がありますか?
白色で不透明な氷の粒であり、隙間が多く比重が小さいため、踏むと簡単に潰れる性質があります。
氷霰はどのように形成されますか?
積乱雲などの強い上昇気流の中で、過冷却の水滴と衝突して凍結する過程を繰り返すことで形成されます。
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参考文献
『最新気象の事典』東京堂出版、『気象観測の手引き』気象庁、『オックスフォード気象辞典』朝倉書店