単位

秒(角度)の定義と用法

角度の単位である「秒(秒角)」の定義、国際単位系(SI)における位置づけ、表記規則、および天文学などの専門分野での活用について解説します。

📌 主なポイント

  • 1秒は1度の1/3600、1分の1/60に相当する。
  • 秒(角度)の記号はダブルプライム(″)であり、数値との間にスペースを入れない。
  • 国際単位系(SI)において、秒角は平面角の秒の別称として定義されている。
  • 天文学では、年周視差1秒を1パーセクと定義するなど、距離の測定に不可欠な単位である。

角度の単位としての(英: second)は、1分の1/60に相当する平面角の単位です。度(°)および分(′)と組み合わせて用いられ、1度は60分、1分は60秒と定義されるため、1秒は1度の1/3600に相当します。

国際単位系(SI)における位置づけ

国際単位系(SI)において、平面角の単位はラジアン(rad)と定められています。秒は非SI単位ですが、度や分とともにSIと併用することが認められています。国際度量衡局(BIPM)が発行する国際単位系(SI)国際文書では、秒(角度)の別称として秒角(英: arcsecond)という用語が定義されています。

表記と記号

秒の記号はダブルプライム(″)で表されます。国際単位系では、数値と単位記号の間にはスペースを挿入するのが原則ですが、度・分・秒の表記はこの規則の唯一の例外であり、数値と記号の間にスペースを入れません。例えば「32.5秒」は「32.5″」と表記します。

天文学などの専門分野では、秒の記号として「as」が用いられることもあります。また、英語の「arcsecond」は「arcsec」と略されることがありますが、これは数学における逆正割(arcsecant)の略号と重複するため注意が必要です。

専門分野での活用

国際文書では、分以下の単位については十進法による度の小数点以下の数値で表現することが推奨されています。しかし、航海学、地図作成、天文学、微小角度の測定といった分野では、依然として度・分・秒の表記が広く用いられています。

天文学において、秒は天体までの距離を測る指標として重要です。例えば、年周視差が1秒である天体までの距離を1パーセク(pc)と定義しており、これは約3.26光年に相当します。また、微小な角度を扱う際には、秒にSI接頭語を付したミリ秒角(mas)、マイクロ秒角(µas)、ピコ秒角(pas)といった単位が使用されます。

よくある質問

秒(角度)と秒(時間)の違いは何ですか?
秒(角度)は平面角の単位であり、秒(時間)は時間の単位です。混同を避けるため、角度の秒は「秒角(arcsecond)」と呼ばれることがあります。
数値と秒の記号の間にスペースは必要ですか?
いいえ、国際単位系(SI)の規則において、度・分・秒の表記は例外であり、数値と単位記号の間にスペースを挿入しません。
秒にSI接頭語を付けることはできますか?
一般的な計量法では禁止されていますが、天文学などの専門分野では、微小角度を表すためにミリ秒角(mas)やマイクロ秒角(µas)などが使用されます。

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参考文献

  • BIPM, The International System of Units, 9th edition, 2019.
  • 産業技術総合研究所 計量標準総合センター訳, 『国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版』, 2020年.
  • 公益社団法人 日本天文学会, 「角度表示」, 天文学辞典.