気象学

気圧の基礎知識と物理的性質

気圧の基礎知識と物理的性質
気圧(大気圧)の定義、物理的な性質、測定方法、および計量法における単位の扱いについて解説します。

📌 主なポイント

  • 気圧とは気体が及ぼす圧力であり、一般的には大気による圧力を指す。
  • 高度が上昇するほど、上層の空気の重みが減るため気圧は低下する。
  • 標準大気圧は101,325パスカル(Pa)と定義されている。
  • 気圧差が風を生む主要な要因であり、気象現象の基礎となっている。

気圧(きあつ、英語: air pressure)とは、気体が及ぼす圧力の総称です。一般的に「気圧」という言葉が使われる場合、地球を取り巻く大気による圧力である大気圧(たいきあつ、atmospheric pressure)を指すことがほとんどです。

物理的性質

気体の圧力は、温度や体積と密接な関係があります。一定の体積に閉じ込められた気体の場合、温度が上昇すると気圧も上昇します。これはボイルの法則やシャルルの法則、ボイル=シャルルの法則によって記述されます。また、混合気体においては、各成分気体が及ぼす圧力(分圧)の総和が全体の圧力となります。

ボイルの法則
ボイルの法則:体積と圧力の関係

大気圧は、地球の重力によって大気が地表や物体を押し付ける力です。高度が上がるほど上層にある空気の柱が短くなるため、気圧は低下します。この高度と気圧の関係は、標準大気モデルを用いて計算することが可能です。

気圧の高度計算式
高度に応じた気圧の計算式

気象と大気循環

同じ標高であっても、気温や水蒸気量などの気象条件によって気圧は変動します。気圧の高い領域を「高気圧」、低い領域を「低気圧」と呼び、この気圧差が風を生む主な要因となります。太陽エネルギーによる加熱の不均一は、大規模な大気循環や海陸風、モンスーンを引き起こす原動力となっています。

気圧計
気圧を測定するための気圧計

計量単位としての気圧

日本では計量法により、気圧は法定の計量単位として定められています。標準気圧は101,325パスカル(Pa)と定義されています。かつてはミリバール(mb)や水銀柱ミリメートル(mmHg)が用いられていましたが、現在は国際単位系(SI)に基づき、ヘクトパスカル(hPa)が気象予報などで標準的に使用されています。

よくある質問

なぜ高度が上がると気圧が下がるのですか?
気圧は上空にある空気の重みによって生じるため、高度が上がるとその上にある空気の柱が短くなり、重みが減少することで気圧が低下します。
気圧の単位は何が使われていますか?
現在は国際単位系(SI)に基づき、ヘクトパスカル(hPa)が主に用いられています。かつてはミリバール(mb)などが使われていました。
風はどうして吹くのですか?
気圧の高い場所から低い場所へ空気が流れ込もうとするため、その空気の移動が風として観測されます。

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気象学大気循環パスカル (単位)気圧計

参考文献

  • 文部省、日本気象学会編『学術用語集 気象学編』(増訂版)日本学術振興会、1987年。
  • 計量法 別表第三 圧力の欄、気圧。
  • 計量単位令 別表第三 項番2、圧力、気圧の欄。
  • 気象庁「湿度・気圧・日照時間について」。
  • 日本気象学会「気圧の単位の変遷」。