自動車工学

自動車排出ガスの分類と成分

自動車から排出されるガスについて、日本産業規格(JIS)に基づく分類や、排気ガス、ブローバイガス、蒸発ガスの特徴と成分を解説します。

📌 主なポイント

  • 日本産業規格(JIS D0108)では、自動車排出ガスを排気ガス、ブローバイガス、蒸発ガスの三種類に分類している。
  • 燃料蒸発ガスは炭化水素を多く含むため、チャコールキャニスター等の回収装置による大気放出防止が義務付けられている。
  • 自動車の排出ガスには二酸化炭素が含まれており、地球温暖化の要因の一つとされている。

自動車の運転に伴い発生する排出ガスは、その発生源や性質によっていくつかの種類に分類されます。日本産業規格(JIS D0108)では、自動車から排出されるガスを主に以下の三種類に定義しています。

排出ガスの主な分類

  • 排気ガス(Exhaust gas): エンジン内部の燃焼室で混合気が燃焼した後に、排気ポートや排気管などの排気系を通って外部へ排出されるガスです。
  • ブローバイガス(Blowby gas): 燃焼行程において、燃焼室からピストンリングの隙間を通り抜け、クランクケース内へ漏れ出した未燃焼の混合気体です。
  • 蒸発ガス(Evaporative emission): 燃料タンクや燃料供給系から揮発した燃料成分(燃料蒸発ガス)や、車体塗料の溶媒蒸気などの総称です。

各ガスの特徴と対策

排気ガスの成分はエンジンの種類や燃焼状態によって異なります。ガソリンエンジンでは、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などが含まれます。また、これらに粒子状物質(PM)を加えたものを排気物質(Exhaust emission)と呼ぶことがあります。

ブローバイガスおよび燃料蒸発ガスは、その成分の大部分が炭化水素です。特に燃料蒸発ガス(ベーパー)は炭化水素を多く含むため、大気汚染防止の観点から多くの国で大気への直接放出が規制されています。そのため、車両にはチャコールキャニスターなどの回収装置を装備することが義務付けられています。

また、これらの排出ガスには二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスが含まれており、地球温暖化の要因の一つとして国際的に対策が進められています。

よくある質問

ブローバイガスとは何ですか?
燃焼室からピストンリングの隙間を通り抜け、クランクケース内に漏れ出した未燃焼の混合気体のことです。
燃料蒸発ガスが規制される理由は?
炭化水素を非常に多く含んでおり、大気汚染の原因となるため、多くの国で大気への放出が禁じられています。
排気ガスと排気物質の違いは何ですか?
排気ガスは燃焼後に排気系から出るガスを指し、排気物質はそれに粒子状物質(PM)などを含めた総称として用いられることがあります。

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参考文献

日本産業規格(JIS D0108)自動車排出ガス用語