言語学
文語の定義と歴史的展開
文学や文章において用いられる言葉遣いである文語の定義、各言語における歴史的展開、および日本語における文語体と口語文の変遷について解説します。
📌 主なポイント
- ✓文語は、文章や文学作品の中で使用される言葉遣いや言語変種を指す。
- ✓ヨーロッパにおける古典ラテン語やアラビア語のフスハーなど、歴史的に日常の話し言葉とは異なる共通の文章語として機能した例がある。
- ✓日本語では明治時代まで文語体が主流であったが、言文一致運動以降、口語に基づいた表現が普及した。
文語(ぶんご、英語: Literary language、ポーランド語: Język literacki)とは、文章、特に文学作品の中で使用される言葉遣いのことを指す言語学上の概念である。言語によっては口語の言葉遣いと大きな差がない場合もあれば、別の言語とみなされるほどに異なる場合もある。
定義と概念
文語は文学言語、書き言葉、文章語などとも称される。言語学者カジミェシュ・ポランスキの編集による言語学辞典などにおいても、言語変種の一つとして位置づけられている。広い意味では小説や詩歌などの文学作品に出現するすべての言葉遣いを包含するが、狭い意味では洗練された表現や規範的な要素を重視した言葉を指す場合がある。
歴史的背景と各言語における展開
歴史的に見て、文語は外交文書や政府公文などの公的な記録、あるいは上流階級の文化や宗教的典礼において重要な役割を果たしてきた。ヨーロッパにおける古典ラテン語や、アラビア語のフスハーのように、日常の話し言葉とは異なる形態を保ちながら共通の文章語として機能し続けた例が存在する。
日本語における文語
日本語においては、明治時代に至るまで文学や公文書を含む書記言語として、主に中古日本語から発達した文語体が使用されていた。近代に入ると、言文一致運動を通じて口語に基づいた文章語が形成され、明治時代後期から戦後にかけて文語体と口語文が並存する状況が続いた。戦後の言語政策を経て、現在では現代の標準的な口語表現に基づいた書き言葉が広く用いられている。
よくある質問
文語とは何ですか?
文語とは、文章や文学作品の中で使われる言葉遣いのことであり、書き言葉や文章語とも呼ばれます。
日本語の文語はどのように変遷しましたか?
明治時代まで文語体が主に使われていましたが、言文一致運動を経て口語文が普及し、戦後の言語政策等を経て現在の標準的な書き言葉へと変化しました。
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参考文献
Siatkowska, Ewa (2017). “Standaryzacja po kurpiowsku” (ポーランド語). Polonica 37: 5. doi:10.17651/polon.37.12. ISSN 0137-9712.
Polański, Kazimierz, ed (1999) (ポーランド語). Encyklopedia językoznawstwa ogólnego. Wrocław: Ossolineum. p. 271. ISBN 83-04-04445-5.
Matti Rissanen, History of Englishes: New Methods and Interpretations in Historical Linguistics, Walter de Gruyter, 1992, p9. ISBN 3-11-013216-8.
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