地形学
ビュート(孤立丘)の地形的特徴と形成過程

差別侵食によって形成される孤立した丘「ビュート」について、その定義、形成メカニズム、メサとの違い、および日本国内の事例を解説します。
📌 主なポイント
- ✓ビュートは差別侵食によって形成される孤立した丘陵地形である。
- ✓頂上部を覆う硬い「キャップロック」が、下層の軟質岩石を浸食から守ることで形成される。
- ✓メサとの主な違いは規模であり、一般的に頂上の面積が小さいものをビュートと呼ぶ。
ビュート(butte)は、差別侵食によって形成された孤立した丘陵地形です。急峻な斜面を持ち、頂上部が比較的狭く平坦であるという特徴があります。フランス語で「小さな丘」を意味する言葉に由来しており、アメリカ合衆国西部などの乾燥地域で特に顕著に見られます。
メサとの違い
ビュートは、メサやテーブルマウンテンといった組織地形の一種であり、その中で最も規模が小さいものとされています。自然科学の研究においては、頂上の広さと丘の高さの比率に基づいて区別されることが一般的です。一般的に、頂上の面積が比較的小さいものをビュート、広いものをメサと呼び分けます。

形成メカニズム
ビュートの形成には、キャップロックと呼ばれる硬い岩層が重要な役割を果たします。地層の最上部に浸食に強い硬岩層が存在し、その下層に軟質の岩石が重なっている場合、周囲が長期間にわたって風食や水食を受けることで、硬い層に守られた部分だけが取り残されます。この過程で削磨された岩屑は崖錐斜面を形成し、特徴的な孤立丘の姿となります。

日本国内の事例
国土交通省国土地理院の定義では、メサが開析され頂面が小さくなった孤立丘をビュートとしています。日本国内においても、地質学的特徴を反映した地形として以下のような例が挙げられます。
- 伐株山(大分県)
- 飯野山(香川県・讃岐富士)
- 土筆森(青森県・八甲田山周辺)





よくある質問
ビュートとメサの違いは何ですか?
どちらも差別侵食によって形成される地形ですが、一般的に頂上の面積が広いものをメサ、狭いものをビュートと呼び分けます。
ビュートはどのようにして形成されますか?
最上部の硬い岩層(キャップロック)が、下層の浸食されやすい地層を風食や水食から守ることで、周囲が削られ孤立した丘として残ることで形成されます。
日本にもビュートは存在しますか?
はい、大分県の伐株山や香川県の飯野山などが、地質を反映した地形としてビュートの例に挙げられます。
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参考文献
- 災害・環境と地質「組織地形」
- 国土交通省国土地理院「地質を反映した地形」
- 野口泰生「浸食された台地 メサ、ビュート」国士館大学地理学教室