食品
キャラメルとカラメルの基礎知識:歴史と化学

キャラメルとカラメルの違い、歴史的背景、および砂糖の加熱による化学反応について解説します。
📌 主なポイント
- ✓キャラメルは砂糖と乳製品を煮詰めた菓子を指し、カラメルは砂糖を高温で加熱して茶褐色にしたものを指す。
- ✓カラメル化反応は、糖類を加熱することで起こる脱水縮合反応であり、独特の風味と抗酸化作用を持つ。
- ✓ドゥルセ・デ・レチェは、中南米で親しまれている砂糖と牛乳を煮詰めたスプレッド状のキャラメルである。
「キャラメル」と「カラメル」は、いずれも砂糖を加熱する過程で生じる状態や、それを用いた食品を指す言葉ですが、調理や製菓の文脈では明確に区別されます。一般的に、キャラメルは砂糖と乳製品を煮詰めた菓子を指し、カラメルは砂糖を高温で加熱して茶褐色にしたものを指します。
砂糖の加熱と状態変化
砂糖を加熱する際、温度によってその状態や呼称が異なります。英語圏の製菓技術においては、115〜121℃程度まで加熱した粘り気のある状態をキャラメルと呼びます。一方、190℃程度まで加熱し、茶褐色になった状態はカラメルと呼ばれ、ソースや着色料として利用されます。カスタードプリンなどに用いられる淡褐色のものは「カラメルソース」として区別されることが一般的です。



カラメル化反応
調理における「カラメル化」は、糖類を加熱することで起こる化学反応です。ショ糖(スクロース)を構成するグルコースやフルクトースが、水分のない状態で加熱されることで脱水縮合し、複雑な構造を持つ重合物が生成されます。この反応により、特有の風味と色が生まれます。また、カラメルには抗酸化作用があることが研究で示されています。



キャラメル菓子の歴史
乳製品と砂糖を煮詰めた菓子としてのキャラメルは、長い歴史を持ちます。11世紀頃の十字軍によるヨーロッパへの伝播や、16世紀のフランスへの導入などが知られています。現代のキャラメル菓子は、20世紀にフランスのアンリ・ルルーが開発した塩バターキャラメルなどが有名です。また、中南米では「ドゥルセ・デ・レチェ」と呼ばれる、砂糖と牛乳を煮詰めた濃厚なスプレッド状のキャラメルが伝統的に親しまれています。



よくある質問
キャラメルとカラメルの違いは何ですか?
一般的に、キャラメルは砂糖と乳製品を煮詰めた菓子を指し、カラメルは砂糖を加熱して茶褐色にしたものを指します。
カラメル化とはどのような反応ですか?
糖類を加熱することで起こる化学反応で、糖同士が脱水縮合して重合物が生じ、特有の風味と色が生まれる現象です。
ドゥルセ・デ・レチェとは何ですか?
中南米で伝統的に作られている、砂糖と牛乳を長時間煮詰めて作る濃厚なクリーム状のキャラメルです。
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参考文献
- 鹿島騰真ほか「カラメルに含まれるオリゴ糖を分解する酵素の同定と構造基盤」『生物物理』62巻3号、2022年。
- 下橋淳子「褐変物質のDPPHラジカル消去能」『駒沢女子大学研究紀要』37巻、2004年。
- 市川朝子ほか「各種カラメル色素のリノール酸に対する抗酸化作用」『日本食品工業学会誌』22巻4号、1975年。
- 世相風俗観察会『現代世相風俗史年表:1945-2008』河出書房新社、2009年。