物理学・単位

セルシウス度:温度単位の定義と歴史的背景

セルシウス度:温度単位の定義と歴史的背景
セルシウス度(°C)の定義、国際単位系(SI)における位置づけ、アンデルス・セルシウスによる歴史的考案の経緯について詳しく解説する専門事典記事。

📌 主なポイント

  • セルシウス度(°C)の大きさはケルビン(K)に等しい。
  • 名称はスウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウスに由来する。
  • 1948年の第9回国際度量衡総会で正式名称が「degree Celsius」に決定された。

セルシウス度(英語: degree Celsius、記号: °C)は、国際単位系(SI)におけるセルシウス温度の単位である。単に「度」と表記されることもある。その大きさはケルビン(記号: K)に等しい。

定義と国際単位系における位置づけ

国際単位系(SI)において、セルシウス度は固有の名称と記号を持つ22個のSI組立単位の一つとして位置づけられている。セルシウス温度の単位として用いられ、その定義は熱力学温度の単位であるケルビンを基礎としている。

日本の計量法においても、温度の法定計量単位としてケルビン、セルシウス度、または度が規定されている。セルシウス温度の値は、ケルビンで表した熱力学温度の値から 273.15 を減じたものとして定義される。

歴史的背景

セルシウス度の名称は、スウェーデンの天文学者でありウプサラ天文台の創始者であるアンデルス・セルシウスに由来する。セルシウスが1742年に考案した初期の温度目盛りは、現在のものとは逆であり、1気圧下における水の凝固点を100度、沸点を0度としてその間を100等分していた。

この目盛り付けが現在の「凝固点を0度、沸点を100度」とする方式に反転された経緯については諸説ある。ウプサラ天文台の解説によると、セルシウスの死直後である1744年に、セルシウス本人、その後任であるマルテン・ストレーメル、および器械製作者のダニエル・エクストレムの3者の貢献によって現在の直接的な目盛りが定着したとされている。

名称の変遷と国際的合意

元々、水の凝固点と沸点の間を100分割することから、この温度系は“centigrade”(百分度)と呼ばれていた。しかし、1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)において、考案者の功績を称えるとともにSI接頭語の「センチ」との混同を避けるため、正式名称が「セルシウス度(degree Celsius)」に選定された。

用法と表記規則

国際単位系(SI)のルールでは、数値と単位記号の間には1字分の空白を挿入することとされている。また、セルシウス度にはミリセルシウス度(m°C)などのSI接頭語を付して用いることが認められている。

よくある質問

セルシウス度とセルシウス温度の違いは何ですか?
セルシウス温度は参照温度からの温度差で表される物理量であり、セルシウス度はその温度を表すために用いられる単位の名称です。
セルシウス度の初期の目盛りは現在とどう違っていましたか?
アンデルス・セルシウスが1742年に考案した当初は、水の凝固点を100度、沸点を0度とする逆の目盛りになっていました。

関連記事

ケルビン熱力学温度国際単位系アンデルス・セルシウス

参考文献

国際文書第9版(2019) 国際単位系(SI)日本語版、産業技術総合研究所 計量標準総合センター。計量単位令、日本国法令。ウプサラ天文台歴史解説資料。