言語学
ケルト諸語の系統と分類について
インド・ヨーロッパ語族のケルト語派に関する系統、大陸ケルト語と島嶼ケルト語の分類、音韻的特徴や現存する言語について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ケルト語派はインド・ヨーロッパ語族のケントゥム語に属する語派である。
- ✓大きく大陸ケルト語と島嶼ケルト語の2つに分類される。
- ✓印欧祖語の *-p- が消失しているという音韻的特徴を持つ。
- ✓印欧祖語の *kʷ の変化の違いにより、Qケルト語とPケルト語に分けられる。
ケルト語派(ケルトごは)は、インド・ヨーロッパ語族に属する語派の一つである。ケントゥム語に分類される。歴史的にはヨーロッパの広範な地域に居住していたケルト人によって話されていたが、ローマ帝国やゲルマン人の拡大に伴って勢力が縮小し、現代においては主にヨーロッパ西部のアイルランドやイギリス、フランスの一部地域などに話者が残る少数言語となっている。
言語の分類
ケルト語派は、大きく大陸ケルト語と島嶼ケルト語の2つに大別される。大陸ケルト語に属する言語はすでに死語となっており、ガリア語やケルティベリア語などが知られている。一方、島嶼ケルト語はさらにゲール諸語(Qケルト語)とブリソン諸語(Pケルト語)に分かれ、現代に伝わる諸言語が含まれる。
現代に話されている言語
現在でも使用されている主な島嶼ケルト語には以下の言語がある。
音韻的特徴
ケルト語派の言語には、インド・ヨーロッパ祖語からの歴史的な音韻変化においていくつかの共通した特徴が見られる。その一つとして、印欧祖語の語頭および母音間における -p- が消失したことが挙げられる。また、印欧祖語の kʷ (または kw)の処理の違いによって、Qケルト語とPケルト語に分類される。Qケルト語ではこの音を保持し /k/ や /q/ として扱い、Pケルト語では [p] へと変化させた。
よくある質問
ケルト語派はどの語族に属しますか?
インド・ヨーロッパ語族に属しています。
ケルト語派は大きくどのように分類されますか?
大陸ケルト語と島嶼ケルト語の2つに大別されます。
現在も話されているケルト系の言語にはどのようなものがありますか?
アイルランド語、ウェールズ語、スコットランド・ゲール語、ブルトン語、コーンウォール語、マン島語などが挙げられます。
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参考文献
Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds. (2016). “Celtic”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History.