動物
シカ科哺乳類の特徴と分類体系

偶蹄目シカ科に属する哺乳類(シカ)の生物学的特徴や分子系統に基づく分類について解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓シカ科は偶蹄目反芻亜目に属する哺乳類のグループである。
- ✓シカの枝角は骨組織から構成されており、多くの種で毎年生え替わる。
- ✓体重は最小級のプーズーで約6-8kg、最大級のヘラジカでは約800kgに達する。
シカ(英語: Deer)は、偶蹄目(ウシ目)シカ科(学名:Cervidae)に属する哺乳類の総称である。ニホンジカ、トナカイ、ヘラジカなどが含まれ、世界中の森林や草原などの多様な環境に生息している。
生物学的特徴
シカ科の大きな特徴として、多くの種でオスに枝分かれした枝角(アントラー)を持つことが挙げられる。ウシ科の動物が持つ洞角が生え替わらずに一生伸び続けるのに対し、シカの枝角は骨組織からなり、毎年生え替わる性質を持つ。春季に発生したばかりの角は柔らかい表皮に覆われているが、秋季にかけて骨化し、最終的に表皮は脱落して固い角となる。なお、トナカイにおいてはオスメス共に角を持つことが知られている。
体格の大きさは多様であり、チリに生息する体重6kgから8kg程度のプーズーから、体重800kgに達するヘラジカ(ムース)まで幅広い。食性は草食性であり、ウシと同様に4つに分かれた胃を持ち、反芻によって植物繊維を効率よく消化する。
分類
シカ科は現生のもので約17から19属、数十種が知られている。ミトコンドリアおよび核DNAの分子系統解析などに基づき、大きくシカ亜科(Cervinae)とノロ亜科(Capreolinae)の亜科に分類される。
シカ亜科
シカ亜科(Cervinae)には、ホエジカ族やシカ族などが含まれる。代表的な属として、マエガミジカ属、ホエジカ属、アクシスジカ属、ダマジカ属、シフゾウ属、サンバー属、シカ属(アカシカやニホンジカ、ワピチなど)が挙げられる。
ノロ亜科
ノロ亜科(Capreolinae)には、ヘラジカ族、ノロジカ族、オジロジカ族などが含まれる。ヘラジカ属、ノロジカ属、キバノロ属、トナカイ属、オジロジカ属、プーズー属などがこのグループに属している。
よくある質問
シカの角はウシの角とどのように異なりますか?
ウシ科の角(洞角)は骨の芯を角質が覆っており生え替わりませんが、シカの角(枝角)は骨組織でできており、毎年生え替わります。
シカ科の動物はどのようなものを食べていますか?
シカ科はすべて草食性であり、4つに分かれた胃による反芻を行って植物を消化します。
トナカイの角にはどのような特徴がありますか?
多くのシカ科動物ではオスのみが角を持ちますが、トナカイはオスメス共に角を持ちます。
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参考文献
- Gilbert, Clément and Ropiquet, Anne and Hassanin, Alexandre (2006). “Mitochondrial and nuclear phylogenies of Cervidae (Mammalia, Ruminantia): systematics, morphology, and biogeography”. Molecular Phylogenetics and Evolution 40 (1): 101-117. doi:10.1016/j.ympev.2006.02.017.