科学技術・計量学
国際度量衡総会の概要と歴史的変遷
メートル条約に基づき世界共通の単位系(国際単位系・SI)を維持・発展させる最高機関「国際度量衡総会(CGPM)」の歴史、役割、主な決議について解説します。
📌 主なポイント
- ✓国際度量衡総会(CGPM)は、メートル条約に基づいて世界共通の単位系(国際単位系・SI)を維持・管理する最高機関である。
- ✓原則として4年に1度、フランスのパリで開催される。
- ✓2018年の第26回総会において、国際キログラム原器が廃止され、プランク定数等を基準とする基本単位の抜本的な再定義が行われた。
- ✓2022年の第27回総会では、極大・極小を表す新しいSI接頭語(ロナ、ロント、クエタ、クエクト)が追加承認された。
国際度量衡総会(こくさいどりょうこうそうかい、仏: Conférence générale des poids et mesures; CGPM、英: General Conference of Weights and Measures)は、1875年に締結されたメートル条約に基づき、世界共通の単位系である国際単位系(SI)を維持・発展させるために開催される加盟国参加の総会である。
国際度量衡委員会(CIPM)および国際度量衡局(BIPM)とともに、メートル条約を支える主要な3つの組織のうち最高機関と位置づけられている。
組織の概要と開催形式
総会は通常4年に1度、フランスのパリで開催され、フランス語の正式名称に従い英語圏等においてもCGPMという頭字語が用いられる。
2025年1月現在、加盟国は64か国、准加盟国および経済圏は37か国となっている。
歴史的変遷と主な決定事項
第1回総会は1889年9月28日に開催され、白金・イリジウム合金で作製された国際キログラム原器(IPK)の質量をキログラムの基準とすることが決定された。また、国際メートル原器も承認された。
その後、時代の進歩に伴い各単位の定義や接頭語が継続的に見直された。主な決定事項は以下の通りである。
- 1948年(第9回):後に国際単位系(SI)と呼ばれる体制の基礎が決定され、アンペアやジュール、ニュートンなどの単位が定義された。
- 1960年(第11回):正式に「国際単位系(Système International d'Unités)」の略称として「SI」が採択され、ピコやメガなどのSI接頭語が承認された。
- 1967年(第13回):秒の定義がセシウム原子の振動に基づく定義へ改められた。
- 1983年(第17回):メートルが光速度に基づいて再定義された。
- 2018年(第26回):キログラム、アンペア、ケルビン、モルの4つの基本単位の定義が根本的に改定され、国際キログラム原器が廃止された。これによりプランク定数などの物理定数に基づく新しいSIの定義へ移行した。
- 2022年(第27回):ロナ、ロント、クエタ、クエクトという新しいSI接頭語(10の30乗など)が承認されるとともに、2035年までにうるう秒の挿入を停止・廃止する方向の決議がなされた。
よくある質問
国際度量衡総会(CGPM)とは何ですか?
メートル条約に基づき、世界共通の単位系である国際単位系(SI)を維持・発展させるために加盟国が参加して開催される最高意思決定機関です。
総会はどのくらいの頻度で開催されますか?
通常は4年に1度、フランスのパリで開催されます。
2018年の総会ではどのような重要な変更がありましたか?
第26回総会において、キログラムやアンペアなど4つの基本単位の定義が物理定数ベースに根本的に改定され、長年使われてきた国際キログラム原器が廃止されました。
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参考文献
- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センター 計量標準普及センター 国際計量室, 『メートル条約に基づく組織と活動のあらまし』 AIST08-M00020-14, 2025年4月1日.
- BIPM, 27th meeting of the CGPM (2022).