中国・ブラジル地球資源衛星:両国共同開発の宇宙計画と概要
📌 主なポイント
- ✓中国・ブラジル地球資源衛星(CBERS)は、中国空間技術研究院(CAST)とブラジル国立宇宙研究所(INPE)が共同で開発している地球観測衛星シリーズである。
- ✓シリーズ初号機である「CBERS-1」は1999年10月14日に長征4号Bロケットによって打ち上げられた。
- ✓ブラジルのINPEは2004年からインターネットを通じてCBERSの画像データを無償で公開している。
中国・ブラジル地球資源衛星(China-Brasil Earth Resources Satellite、略称:CBERS)は、中華人民共和国とブラジルが共同で進めている資源探査および地球観測を目的とした衛星シリーズである。中国側の中国空間技術研究院(CAST)と、ブラジル側のブラジル国立宇宙研究所(INPE)が共同で開発を行っている。
計画の背景と歴史
本事業は、1988年7月6日に両国間で調印された協定を端緒としている。1980年代当時、アメリカによる核不拡散や弾道ミサイル不拡散の観点からの技術提供制限があった中で、中国とブラジルは宇宙技術および関連分野での協力を進めた。
当初の計画では2機の衛星が予定されており、1号機の打ち上げは1996年10月を目標としていたが、実際の打ち上げは遅れることとなった。シリーズ初号機となる「CBERS-1」は1999年10月14日に太原衛星発進基地から長征4号Bロケットによって打ち上げられ、2003年8月まで運用された。その後も継続的に後継機の開発・打ち上げが行われている。
衛星の主な仕様とシリーズ展開
CBERS-1およびCBERS-2は同型機であり、高分解能CCDカメラ、赤外マルチスペクトルスキャナ、広域画像センサといった複数のリモートセンシング用カメラを搭載していた。衛星本体はボックス型の形状を持ち、太陽同期軌道に投入された。
シリーズの3機目にあたる「CBERS-2B」は2007年9月19日に打ち上げられ、従来の赤外マルチスペクトルスキャナに代えて高分解能パンクロマチックカメラが搭載された。なお、2013年12月9日に打ち上げられたCBERS-3は打ち上げに失敗したが、その後も計画は継続され、CBERS-4などが打ち上げられている。
データ利用とグローバル展開
ブラジルのINPEは2004年以降、インターネットを通じて登録者に対しCBERSの画像データを無償で提供している。2010年7月にはCASTとINPEの間でグローバル化に関する覚書が調印され、中南米やアフリカ諸国へのリアルタイム画像提供などの取り組みが進められている。