地球科学
地球の大気層:中間圏の構造と特徴
地球の大気層の一つである中間圏の構造、温度特性、熱の収支、および自然現象との関係について解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓中間圏は高度約50kmから約80kmの領域に位置する地球の大気層である。
- ✓中間圏界面付近は地球の大気中で最も低温になり、平均約-92.5℃の低温を示す。
- ✓中間圏の熱構造は酸素分子による紫外線加熱と二酸化炭素による赤外線冷却のバランスによって決まる。
中間圏(ちゅうかんけん、英語: mesosphere)は、地球の大気の鉛直構造において下から3番目に位置する層である。一般に高度約50kmから約80kmの領域を指し、下方の成層圏と上方の熱圏の間に挟まれている。
位置と境界
大気の層構造において、成層圏との境界は成層圏界面、熱圏との境界は中間圏界面と呼ばれている。「meso」という名称はギリシャ語の中間や中央に由来する。成層圏では高度とともに気温が上昇するのに対し、中間圏では対流圏と同様に高度が上がるにつれて気温が減少する特徴を持つ。
温度特性と熱収支
成層圏界面付近ではオゾン濃度が高いため、オゾンが紫外線を吸収して比較的高温であるが、高度が上昇するにつれてオゾン濃度は低下する。そのため中間圏界面付近では温度が著しく低下し、平均で約-92.5℃に達するなど地球の大気中で最も低温となる領域が存在する。
中間圏における熱の構造は、主に酸素分子による太陽紫外線の吸収を通じた加熱と、二酸化炭素による赤外線の放射冷却とのバランスによって決定されている。また、大気密度が非常に低い状態にある。
季節変化と関連する現象
中間圏では、冬期よりも夏期の方が温度が低いという特徴がある。これは冬季に大気下層からの熱が大規模な波動によって活発に輸送されるためである。夏期の中間圏界面付近では気温が-100℃以下に低下することがあり、この極低温の環境下において、特殊な薄い雲である夜光雲が観測されることがある。
また、大規模な火山噴火が発生した際には、噴出物が成層圏を超えて中間圏にまで到達することが知られており、その一例としてピナトゥボ山などの噴火が挙げられる。
よくある質問
中間圏はどの高さに位置していますか?
地球の表面から約50kmから約80kmの高度に位置しています。
中間圏の気温の特徴は何ですか?
高度が上がるにつれて気温が低下し、上端の中間圏界面付近では地球の大気中で最も低温(平均約-92.5℃)になります。
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参考文献
名古屋大学太陽地球環境研究所 「大気のてっぺんの名前は?」 / 理科年表オフィシャルサイト 超高層大気