化学
クレオソートの概要と分類
クレオソートは、由来や用途が異なる複数の物質を指す名称です。石炭由来の工業用防腐剤と、木材由来の医薬品成分としての木クレオソートの違いを解説します。
📌 主なポイント
- ✓クレオソートは、由来の異なる複数の物質を指す名称である。
- ✓石炭クレオソートはコールタールから得られ、主に木材の防腐剤として使用される。
- ✓木クレオソートは木材の乾留から得られ、医薬品(整腸剤など)として利用される。
- ✓クレオソート・ブッシュは、ハマビシ科の植物を指す名称である。
クレオソート(Creosote)は、化学的由来や用途が異なる複数の物質を指す総称です。主にフェノール類を多く含むという共通点から同じ名称で呼ばれていますが、その性質や使用目的は大きく異なります。
石炭クレオソート
石炭クレオソートは、コールタールを蒸留することで得られる油状の物質です。主に木材の防腐剤として利用されており、鉄道の枕木や電柱などの耐久性を高めるために使用されてきました。化学的には多環芳香族炭化水素やフェノール類を含みます。
木クレオソート
木クレオソートは、ブナやマツなどの木材を乾留(酸素を遮断して加熱分解すること)して得られる液体です。石炭由来のものとは異なり、医薬品としての用途が確立されています。日本薬局方にも収載されており、整腸剤である「正露丸」の主成分として広く知られています。
その他の呼称
化学物質以外では、ハマビシ科の植物であるLarrea tridentataが「クレオソート・ブッシュ(Creosote bush)」と呼ばれることがあります。この植物は「チャパラル」という別名でも知られています。
よくある質問
石炭クレオソートと木クレオソートは同じものですか?
いいえ、異なります。石炭クレオソートはコールタール由来の工業用防腐剤であり、木クレオソートは木材由来の医薬品成分です。
正露丸に含まれるのはどちらのクレオソートですか?
正露丸に含まれているのは「木クレオソート」です。
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参考文献
日本薬局方(日局クレオソート)および関連する化学工業資料に基づく。