行政機関

カナダ・ラジオテレビ通信委員会(CRTC)の概要と役割

カナダの放送・通信事業を規制する政府機関、カナダ・ラジオテレビ通信委員会(CRTC)の歴史、組織、および主な役割について解説します。

📌 主なポイント

  • ✓CRTCはカナダの放送・通信事業を規制する政府機関である。
  • ✓1976年にカナダ議会の法令により、放送および電気通信の規制機関として設立された。
  • ✓本部はケベック州ガティノーに位置している。
  • ✓放送法に基づき、カナディアン・コンテンツ規制などの政策を運用する。

カナダ・ラジオテレビ通信委員会(Canadian Radio-television and Telecommunications Commission、略称:CRTC)は、カナダにおける放送および電気通信事業を規制する独立した政府機関です。本部はケベック州ガティノーに置かれています。

歴史と設立

CRTCは1976年にカナダ議会の法令に基づき、前身であるカナダ・ラジオテレビ委員会を改組する形で創設されました。放送行政は、1958年に設立された放送管理委員会(BBG)が担っていましたが、1968年にカナダ・ラジオテレビ委員会へ引き継がれました。1976年の再編により、カナダ運輸委員会が管轄していた電気通信事業の規制権限もCRTCに移管され、現在の名称となりました。

組織と運営

CRTCは、会長、放送担当副会長、通信担当副会長を含む13名の常任理事と、内閣によって任命される6名の非常任理事で構成されています。理事の任期は5年です。通信政策に関する決定は常任理事のみが関与し、放送政策についてはすべての理事が関与する仕組みとなっています。同委員会はカナダ文化遺産省を通じてカナダ議会に報告を行います。

規制の範囲

CRTCはカナダ国内の放送・通信政策の監督を主導しています。放送法に基づき、カナディアン・コンテンツ規制などの政策を運用しています。なお、電波周波数の割当やコールサインの付与といった技術的な標準化業務は、イノベーション・科学経済開発省が担当しており、CRTCの管轄外です。

デジタルメディアへの対応

1999年、CRTCはインターネット上の音声・映像コンテンツを放送法の管轄に含める決定を下しましたが、文字中心のコンテンツは対象外としました。また、OTTサービス(ネット配信型サービス)の普及に伴い、市場への影響を継続的に監視しています。消費者保護の観点からは、2007年に設立された通信・放送苦情処理委員会(CCTS)と連携し、苦情対応を行っています。

よくある質問

CRTCの主な役割は何ですか?
カナダ国内の放送および電気通信事業の規制と監督です。これにはカナディアン・コンテンツ規制の運用などが含まれます。
電波の周波数割当もCRTCが行いますか?
いいえ、電波周波数の割当やコールサインの付与はイノベーション・科学経済開発省が行います。
CRTCはインターネットを規制していますか?
音声・映像コンテンツについては放送法の管轄として監視していますが、インターネット料金やサービス品質を直接規制してはいません。

関連記事

カナダ放送協会連邦通信委員会カナダ文化遺産省電気通信事業

参考文献

  • Staff writer (2024). “Canadian Radio-television and Telecommunications Commission (CRTC)”. www.iicom.org.
  • Contact Us. Canadian Radio-television and Telecommunications Commission.
  • Braga, Matthew (December 14, 2017). “Why Canada's net neutrality fight hasn't been as fierce as the one in the U.S.”. CBC.
  • Public Notice CRTC 1999-197. Crtc.gc.ca (1999年12月17日).
  • Broadcasting and Telecom Notice of Consultation CRTC 2011-344. Crtc.gc.ca (2011年5月25日).
  • Results of the fact-finding exercise on the over-the-top programming services October 2011. Crtc.gc.ca (2011年10月5日).
  • Internet. CRTC (2009年9月11日).
  • A short history. CCTS.