地球科学

地殻:地球表層の構造と組成

地殻:地球表層の構造と組成
地球の最外層である地殻の定義、大陸地殻と海洋地殻の構造的違い、およびその化学組成について解説します。

📌 主なポイント

  • 地殻は地球の最外層であり、マントルの上部に位置する。
  • 地殻は海洋地殻と大陸地殻の2種類に大別される。
  • 海洋地殻は平均厚さ約6kmの玄武岩質、大陸地殻は平均厚さ約30kmの花崗岩質が主成分である。
  • 地殻の構成元素で最も多いのは酸素で、約46.6%を占める。

地殻(ちかく、英: crust)は、地球を含む天体の内部構造において最も外側に位置する固体層を指します。地球物理学的な定義では、地表または海底からモホロビチッチ不連続面(モホ面)までの領域を指し、その下層にはマントルが存在します。

地球の内部構造の断面図
地球の内部構造:1.地殻(1a.海洋地殻、1b.大陸地殻)、2.マントル、3a.外核、3b.内核、4.リソスフェア、5.アセノスフェア

地殻の分類と構造

地殻は、その形成過程や組成の違いから、大きく「海洋地殻」と「大陸地殻」の2種類に分類されます。

海洋地殻

海洋地殻(oceanic crust)は、主に玄武岩質の岩石や斑れい岩から構成されており、厚さは平均して約6km程度と薄いのが特徴です。化学的には苦鉄質(塩基性)であり、大陸地殻と比較して鉄(Fe)やマグネシウム(Mg)の含有量が高い傾向にあります。

大陸地殻

大陸地殻(continental crust)は、平均して約30kmの厚さを持ち、山岳地帯では60kmから70kmに達することもあります。花崗岩や片麻岩など、シリカを多く含む酸性の岩石を主成分としています。大陸地殻は地球全体の体積から見ればごくわずかですが、カリウム、トリウム、ウランといった放射性元素が高度に濃集しているという特徴があります。

地殻の構造模式図
地殻の構造:大陸地殻と海洋地殻の厚みと組成の違い

地殻の化学組成

地殻を構成する主要な元素の重量比は以下の通りです。これらは岩石圏における主要元素として知られています。

元素割合
酸素 (O)46.6%
ケイ素 (Si)27.7%
アルミニウム (Al)8.1%
鉄 (Fe)5.0%
カルシウム (Ca)3.6%
ナトリウム (Na)2.8%
カリウム (K)2.6%
マグネシウム (Mg)2.1%
チタン (Ti)0.4%
リン (P)0.1%

よくある質問

海洋地殻と大陸地殻の主な違いは何ですか?
厚さと組成が異なります。海洋地殻は約6kmと薄く玄武岩質であるのに対し、大陸地殻は約30kmと厚く花崗岩質が主成分です。
地殻とマントルの境界は何と呼ばれますか?
地殻とマントルの境界は、モホロビチッチ不連続面(モホ面)と呼ばれます。
地殻に最も多く含まれる元素は何ですか?
地殻の構成元素で最も多いのは酸素(O)で、重量比で約46.6%を占めています。

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参考文献

島津康男『地球内部物理学』裳華房、1966年。B.メイスン著、松井義人・一国雅巳訳『一般地球化学』岩波書店、1970年。