地理学における台地の特徴と成因

📌 主なポイント
- ✓台地は周囲の低地よりも台状に盛り上がった平らな土地であり、地形学では低地と高地の中間に位置づけられる。
- ✓大陸地域では地殻の緩慢な昇降運動により大規模な台地が形成される一方、日本国内では河成・海成の堆積物や火山灰に起因する小規模な段丘や台地が多い。
- ✓海底には陸上の溶岩台地を大きく上回る規模を持つ「海台」が存在し、オントンジャワ海台などが知られている。
台地(だいち)とは、周囲の低地と比較して台状に盛り上がっている平らな土地の総称である。地理学や地質学においては、大陸的な安定地域に見られる大規模なものから、日本のような地殻変動の激しい地域に見られる小規模なものまで、多様な成因と特徴を持つ地形として扱われている。
定義と分類
地形学における台地の位置づけや用語の定義には諸説がある。地形学者のH・ボーリグは、地形を低地(lowland)、高地(highland)、そしてその中間に位置する台地(upland)に分類した。また、A・Herbertsonは標高に基づいて分類を行い、標高200メートル以下を低地、200メートルから1,000メートルを台地、1,000メートル以上を高地とした。なお、文献によっては「upland」や「plateau」の訳語として台地や高原が使い分けられることがある。
地質および成因による分類
台地は、地形的特徴のみで広義に規定される場合と、地質的条件を含めて狭義に規定される場合がある。大陸地域では、中生層や古生層の砂岩、頁岩、石灰岩などを基盤とし、造陸運動による緩慢な地盤の昇降運動によって大規模な台地が形成される。
一方、日本のように地盤運動が激しい地域では、大陸のような大規模な構造性台地は存在せず、主に更新世(かつての洪積世)以降に形成された小規模な台地がみられる。これらは一般に洪積台地とも呼ばれてきたが、教育現場や学術用語においては、地質年代用語である「更新世」との整合性から、単に「台地」あるいは「段丘」として扱われることが多くなっている。
日本国内の台地は、その形成プロセスによって以下のような形態に分類される。

世界の主な台地と海台
世界各地には、標高や成因の異なる多様な台地や高原が存在する。
アジア・ユーラシア
世界最大級の高地台地として知られるチベット高原をはじめ、シベリア高原、中央ロシア高地、洪水玄武岩によるデカン高原などが挙げられる。

北アメリカ
アメリカ西部には、壮大な浸食地形を持つコロラド高原や、広大な溶岩台地であるコロンビア高原が広がっている。

海底の海台
陸上の溶岩台地と同様に、大量のマグマ噴出によって海底に形成された巨大な地形は「海台」と呼ばれる。パプアニューギニア北東沖にあるオントンジャワ海台は、面積約190万平方キロメートルにおよぶ地球最大級の溶岩台地である。また、日本のはるか東方沖にはシャツキー海台が存在している。
よくある質問
台地と高地や低地はどう区別されますか?
日本の台地はどのようなもので構成されていますか?
海台とは何ですか?
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参考文献
- 今和泉隆行. “地理人コラム 地図から見えること「台地のようす」”. ゼンリン. 2024年3月5日閲覧。
- 有井琢磨「義務教育における地形用語の研究」『新地理』第33巻第2号、日本地理教育学会、1985年9月25日、3-10頁。
- 市瀬由自「日本の台地の地形」『森林立地』第17巻第2号、森林立地学会、1976年、1-4頁。
- 佐野貴司、ウイリアム・セイガー「特集日本をおそった巨大噴火 深海底に世界一の火山を発見」『科学(Kagaku)』第84巻第1号、国立科学博物館、2014年、74-76頁。