天文学

宇宙空間の定義と物理的特性

宇宙空間の定義と物理的特性
宇宙空間の定義、大気圏との境界線、およびその物理的性質について解説します。国際航空連盟によるカーマン・ラインなどの基準を紹介。

📌 主なポイント

  • 宇宙空間は地球や天体の大気圏外に広がる領域を指す。
  • 国際航空連盟(FAI)は高度100キロメートルを宇宙空間との境界(カーマン・ライン)と定義している。
  • 宇宙空間には水素やヘリウムなどの星間物質が存在し、天体形成の基礎となっている。

宇宙空間(うちゅうくうかん、英語: outer space)とは、地球およびその他の天体の大気圏の外側に広がる空間領域を指します。天文学や宇宙科学の文脈では、単に「宇宙」や「空間」とも呼ばれます。

この空間は完全に空虚なものではなく、星間ガスや星間物質と呼ばれる水素やヘリウムなどの微細な粒子が存在しています。これらの物質は、恒星や惑星などの天体を形成する材料となります。

地球大気の鉛直構造
地球大気の鉛直構造(縮尺は正しくない)

宇宙空間と大気圏の境界

地球の大気圏と宇宙空間の境界については、国際的に統一された法的な定義は存在しません。これは、領空の上限をどこに設定するかという国家主権に関わる問題であるため、国際連合宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)の法律小委員会などでも長年検討が続けられています。

一方で、実用的な基準として以下の定義が広く知られています。

  • カーマン・ライン国際航空連盟(FAI)が定義する境界線で、高度100キロメートルを宇宙空間の始まりとしています。
  • アメリカ空軍の基準:高度80キロメートル(約50マイル)以上を宇宙空間と見なしており、この高度に達したパイロットに対して宇宙飛行士の称号を授与しています。

このように、境界の定義には機関や目的によって差異が存在します。

よくある質問

宇宙空間の明確な定義はありますか?
国際条約上、宇宙空間と領空の境界を明確に定義する国際的な合意は存在しません。
カーマン・ラインとは何ですか?
国際航空連盟(FAI)が定めた高度100キロメートルの境界線で、一般的に宇宙空間の始まりの目安とされています。
宇宙空間は完全な真空ですか?
完全な真空ではなく、星間ガスや星間物質と呼ばれる水素やヘリウムなどの微細な粒子が存在しています。

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参考文献

  • 文部省、日本天文学会編『学術用語集 天文学編』(増訂版)日本学術振興会、1994年。
  • 国際航空連盟 (FAI) "The 100 km Boundary for Astronautics" (2004年6月25日)。
  • 宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 「空と宇宙の境目はどこですか?」『ファン!ファン!JAXA!』。