連続体力学における変形の物理的記述と数理モデル

📌 主なポイント
- ✓連続体力学における変形は、外力や物体力、温度変化によって物体の初期状態から最終状態への変換が生じる現象である。
- ✓変形前の状態を基準配置、変形後の状態を現在配置と呼ぶ。
- ✓応力が除荷された後に初期状態へ戻るものを弾性変形、残るものを塑性変形と呼ぶ。
連続体力学において変形(へんけい、英: deformation)とは、外力、物体力(重力や電磁力など)、あるいは物体内の温度変化によって、物体が初期状態から最終状態へ変換される現象を指します。本項では主に数理的な記述と連続体力学の枠組みにおける変形について解説します。
変形の基礎概念と記述
変形は、連続体が初期状態から最終状態に移動した際に、形状が変化していることを意味します。形状の変化が生じていない場合は、剛体変位が生じたとみなされます。連続体の変形の記述において、変形前の状態を基準配置、変形後の状態を現在配置と呼びます。ここで配置とは、物体の全ての物質点の位置から構成される集合です。
現在配置での物質点の位置が、基準配置での物質点の位置の関数であるとみなし、これを微分したものは変形勾配テンソルと呼ばれます。

応力とひずみの関係は、線形弾性材料におけるフックの法則のような構成式によって記述されます。応力が除荷された後、完全に初期状態へ戻る変形を弾性変形と呼びます。一方、応力が除荷された後でも残る変形を塑性変形と呼びます。塑性変形は応力が降伏応力に達した後に物体内で発生し、すべりや原子レベルでの転位によって進行します。
アフィン変形と剛体運動
アフィン変換によって記述できる変形をアフィン変形と呼びます。この変換は線形変換(回転、せん断、引張、圧縮など)と剛体変換(平行移動)によって構成されます。


一方、剛体運動は、せん断、引張、圧縮を伴わない特殊なアフィン変形です。



平面変形とせん断
平面変形、または平面ひずみは、基準配置において単一平面に限定された変形の一つです。変形勾配は極分解により、引き延ばしを表す部分と回転を表す部分に分解することができます。変形が等積的(体積保存)である単純せん断などの特殊な変形態様も連続体力学において重要な解析対象となります。
よくある質問
連続体力学における変形とは何ですか?
弾性変形と塑性変形の違いは何ですか?
剛体運動とはどのような現象ですか?
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参考文献
H.-C. Wu, Continuum Mechanics and Plasticity, CRC Press (2005), ISBN 1-58488-363-4
Ogden, R. W., 1984, Non-linear Elastic Deformations, Dover.