物理学

セルシウス度:温度の国際単位

セルシウス度:温度の国際単位
セルシウス度は、国際単位系(SI)における温度の単位です。その定義、歴史、ケルビンとの関係、および正しい表記法について解説します。

📌 主なポイント

  • セルシウス度は国際単位系(SI)における温度の単位である。
  • 1セルシウス度の温度間隔は1ケルビンと等しい。
  • アンデルス・セルシウスが1742年に考案した目盛りが起源である。
  • 日本の計量法では「セルシウス度」または「度」が法定計量単位として定められている。

セルシウス度(degree Celsius、記号: °C)は、セルシウス温度を表すための単位です。国際単位系(SI)において、ケルビン(K)と並んで温度の測定に用いられる主要な単位であり、世界中で広く利用されています。

定義とケルビンとの関係

セルシウス度は、熱力学温度の単位であるケルビンと密接に関連しています。セルシウス温度(t)と熱力学温度T)の関係は、t = T - 273.15 K と定義されます。この定義により、セルシウス度の目盛りの間隔はケルビンと等しく、温度差や温度間隔を表現する際、1セルシウス度と1ケルビンは同一の大きさとなります。

歴史的背景

この単位は、スウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウスが1742年に考案した温度目盛りに由来します。当初の目盛りは、水の凝固点を100度、沸点を0度とする現在とは逆の方式でした。その後、1744年頃に現在の凝固点を0度、沸点を100度とする方式へ改められました。この改善にはセルシウス本人だけでなく、後任のマルテン・ストロマーや計器制作者ダニエル・エクストロームらの貢献があったとされています。

かつては「百分度(centigrade)」とも呼ばれていましたが、1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)において、考案者の名を冠した「セルシウス度」が正式名称として採択されました。

表記と用法

国際単位系(SI)および日本の計量法において、単位記号は「°C」と定められています。数値と記号の間には半角スペースを挿入することが推奨されています。また、セルシウス度はSI接頭語を付加することが可能であり、ミリセルシウス度(m°C)などが使用されることもあります。

なお、日本の計量法では取引や証明において「セルシウス度」または「度」の使用が義務付けられており、「摂氏度」や「セ氏度」といった呼称は法的な計量単位としては認められていません。

よくある質問

セルシウス度とケルビンの違いは何ですか?
セルシウス度は水の凝固点を基準とした温度目盛りであり、ケルビンは絶対零度を基準とした熱力学温度の単位です。目盛りの間隔は同じですが、0°Cは273.15Kに相当します。
「摂氏」という呼び方は正しいですか?
学術的・法的な文脈では「セルシウス度」が正式名称です。「摂氏」はセルシウスの中国語音訳に由来する俗称であり、日本の計量法上、取引や証明には使用できません。
温度差を表すときに「度」と書いても良いですか?
はい、温度差や温度間隔を表す場合、ケルビンまたはセルシウス度(単に「度」と表記されることもある)を用いることが認められています。

関連記事

ケルビン温度国際単位系計量法アンデルス・セルシウス

参考文献

  • 国際文書第9版(2019) 国際単位系(SI)日本語版, 産業技術総合研究所 計量標準総合センター
  • 計量法(昭和六十六年法律第五十一号)
  • Anders Celsius 1701-1744, ウプサラ天文台