天文学

ダイモス:火星の外側を回る第2衛星の特徴と発見の歴史

ダイモス:火星の外側を回る第2衛星の特徴と発見の歴史
火星の第2衛星ダイモスの物理的特徴、軌道、1877年の発見の歴史、および表面のクレーターについて詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • ダイモスは火星の第2衛星であり、フォボスの外側を公転している。
  • 1877年8月12日に天文学者アサフ・ホールによって発見された。
  • 平均密度が低く、内部に氷や空隙を含んでいると考えられている。
  • 表面の主要なクレーターには、ジョナサン・スウィフトとヴォルテールの名が付けられている。

ダイモスDeimos)は、火星の第2衛星である。もう1つの衛星であるフォボスよりも小さく、火星の外側を周回している。

マーズ・リコネッサンス・オービターによる可視近赤外疑似カラー画像
マーズ・リコネッサンス・オービターによる可視近赤外疑似カラー画像(2009年2月21日)

発見の歴史

ダイモスは1877年8月12日に、アメリカの天文学者アサフ・ホールによって発見された。名称はギリシア神話に登場する恐怖の神デイモスにちなんで命名されている。

軌道と物理的性質

ダイモスは平均公転半径約23,458kmの軌道を約1.26日(1日6時間17.9分)で公転している。自転周期は公転周期と同期しており、常に同じ面を火星に向けている。

物理的性質としては、三軸径が約 15.0 × 12.0 × 11.0 km であり、平均密度は低く約 1.471 g/cm3 である。この低い密度から、内部に氷や空隙を含んでいることが示唆されている。

起源に関する仮説

ダイモスの起源については主に2つの説が提唱されている。1つは、フォボスとともに火星の重力に捕獲された小惑星であるとする説であり、可視-近赤外反射スペクトルがD型小惑星に似ている点がその根拠とされる。もう1つは、火星への天体衝突によって周囲に飛散した破片から形成されたとする説である。

地形とクレーター

ダイモスの表面にはいくつかのクレーターが存在する。特に著名な2つのクレーターは、火星に衛星が存在することを衛星発見以前の著作で言及していた文学者にちなみ、「スウィフト」「ヴォルテール」と命名されている。

ダイモスの命名された2つのクレーターの位置を示す図
ダイモスの命名された2つのクレーター
地名由来
スウィフト (Swift)ジョナサン・スウィフト
ヴォルテール (Voltaire)ヴォルテール

よくある質問

ダイモスはいつ発見されましたか?
1877年8月12日にアサフ・ホールによって発見されました。
ダイモスの名前の由来は何ですか?
ギリシア神話に登場する恐怖の神デイモスにちなんで命名されました。
ダイモスの表面にあるクレーターの名前の由来は何ですか?
火星に衛星が存在することを事前に著作で言及していた作家である、ジョナサン・スウィフトとヴォルテールに由来しています。

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火星の衛星フォボスアサフ・ホールD型小惑星

参考文献

  • Planetary Satellite Physical Parameters. JPL Propulsion Laboratory. 2015年11月20日閲覧。
  • Planetary Satellite Mean Orbital Parameters. JPL.
  • 『オックスフォード天文学辞典』朝倉書店、273頁。