防災・行政

日本の災害対策本部制度の概要

日本の災害対策本部制度の概要
災害発生時や発生のおそれがある際に設置される日本の災害対策本部制度について、災害対策基本法に基づく各組織の役割と設置状況を解説します。

📌 主なポイント

  • 災害対策本部は、災害対策基本法に基づき国や地方公共団体が設置する臨時組織である。
  • 非常災害対策本部の本部長は、法改正により現在は内閣総理大臣が務める。
  • 緊急災害対策本部は、著しく異常かつ激甚な非常災害時に閣議決定を経て設置される。

災害対策本部とは、災害が発生した際、または発生するおそれがある場合に、国や地方公共団体が応急対策を迅速かつ円滑に推進するために臨時に設置する行政組織です。主に災害対策基本法に基づき規定されています。

地方公共団体の災害対策本部

地方公共団体は、地域防災計画の定めるところにより、災害対策本部を設置することができます。本部長は地方公共団体の長が務め、関係職員が本部員として参加します。必要に応じて、災害現場の事務を分担する「現地災害対策本部」が設置されることもあります。

2011年4月、東日本大震災により災害対策本部が設置された宮城県七ヶ浜町役場
2011年4月、東日本大震災により災害対策本部が設置された宮城県七ヶ浜町役場

国の災害対策本部

国レベルでは、災害の規模や状況に応じて以下の組織が設置されます。

非常災害対策本部

災害対策基本法第24条に基づき、非常災害が発生した際に内閣総理大臣が設置する機関です。本部長は内閣総理大臣が務めます。過去には国務大臣が本部長を務める形態もありましたが、法改正により現在は内閣総理大臣が充てられています。

2024年1月2日、令和6年能登半島地震の非常災害対策本部会議の様子
2024年1月2日、令和6年能登半島地震の非常災害対策本部会議の様子

緊急災害対策本部

著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合に、閣議決定を経て内閣府に設置される機関です。非常災害対策本部よりもさらに大規模な災害に対応するための組織であり、設置された場合は既存の非常災害対策本部の事務を継承します。

特定災害対策本部

地方公共団体のみでは対応が困難な災害に対し、内閣総理大臣が設置する機関です。防災担当大臣が本部長を務め、関係機関への指示や権限の委任を通じて応急対策を総合調整します。

原子力災害対策本部

原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力緊急事態宣言がなされた際に設置されます。本部長は内閣総理大臣が務め、福島第一原子力発電所事故の際にも設置されました。

2011年3月12日、第5回東北地方太平洋沖地震緊急災害対策本部会議及び第3回原子力災害対策本部会議の様子
2011年3月12日、第5回東北地方太平洋沖地震緊急災害対策本部会議及び第3回原子力災害対策本部会議の様子

よくある質問

災害対策本部は誰が設置しますか?
地方公共団体の場合は地方公共団体の長が、国レベルでは内閣総理大臣が、それぞれの法律に基づき設置します。
非常災害対策本部と緊急災害対策本部の違いは何ですか?
非常災害対策本部は非常災害に対して設置されますが、緊急災害対策本部はさらに著しく異常かつ激甚な非常災害に対して設置されるより上位の組織です。
原子力災害対策本部はいつ設置されますか?
原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力緊急事態宣言がなされた際に設置されます。

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災害対策基本法地方防災会議地域防災計画内閣府

参考文献

  • 災害対策基本法
  • 原子力災害対策特別措置法
  • 内閣府 防災情報のページ「緊急災害対策本部、非常災害対策本部及び特定災害対策本部の設置状況」