地理
道後平野の地理と環境

愛媛県中部、松山市や東温市などに広がる道後平野(松山平野)の地理、河川、気候、そして道後温泉などの温泉環境について解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓道後平野は重信川と石手川によって形成された沖積平野・扇状地である。
- ✓愛媛県の松山市、東温市、伊予市、砥部町、松前町の5市町にまたがっている。
- ✓瀬戸内海式気候による温暖少雨の気候特性を持ち、古くから渇水や水利の課題を抱えている。
道後平野(どうごへいや)は、「松山平野(まつやまへいや)」とも呼ばれ、四国西部を流れる重信川および石手川が形成した沖積平野・扇状地である。愛媛県中部の松山市、東温市、伊予市、伊予郡(砥部町・松前町)の5市町にまたがっている。

地理と地形
平野の規模は東西約20km、南北約17kmに及び、北を高縄山系、南を四国山地に囲まれている。東温市付近を扇頂とするなだらかな扇状地を形成しており、主要な河川として重信川、石手川、三坂川、小野川、中ノ川、堂本川などが流れている。中でも重信川の流域面積は道後平野全体の約半分を占める。
松山市内の城東地区にある石手川扇状地や祝谷扇状地は比較的急な勾配を持ち、道後付近から南西部にかけて傾斜している。また、かつての中小河川は洪水を繰り返して扇状地を形成した名残があり、松山の市街地の一部が高台に位置するのはこうした洪水を避けるための歴史的背景を持つ。
温泉と地質
平野内では河川による伏流水が形成されているほか、その一部は地下深部を経て温泉として湧出し、道後温泉郷を構成している。中央構造線が熱源に関与しているとされ、湧出する温泉の温度は東温市方面の上流側から下流側にかけて変化が見られるほか、地下1700mから湧出する松山温泉のように高温の源泉も存在する。
産業と土地利用
扇央部から扇端部にあたる松山市周辺の平野部では稲作が行われており、愛媛県内における主要な穀倉地帯となっている。一方、周辺の丘陵部では温州みかんをはじめとする果樹栽培が盛んに行われている。
気候と水利環境
瀬戸内海式気候に属し、年間を通じて温暖で降水量が少ない少雨地帯である。このため、古くから干ばつや渇水に見舞われることが多く、人口が集中する地域である一方で水源の確保が長年の課題となっており、中予分水などの対策が進められてきた。
よくある質問
道後平野はどこに位置していますか?
愛媛県の中部に位置し、松山市、東温市、伊予市、砥部町、松前町の5市町にまたがる地域に広がっています。
道後平野を形成した主な河川は何ですか?
主に重信川と石手川が中心となって扇状地や沖積平野を形成しています。
道後平野の気候の特徴は何ですか?
瀬戸内海式気候に属しており、年間を通じて温暖で雨が少ない特徴があります。
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参考文献
コトバンク『松山平野』