日本の法律

土壌汚染対策法の概要と目的

土壌汚染対策法の概要と目的
土壌汚染対策法(土対法)の目的、対象となる土地、特定有害物質、および汚染リスク管理の基本的な考え方について解説します。

📌 主なポイント

  • 土壌汚染対策法は2002年に制定され、2003年に施行された。
  • 主な目的は土壌汚染の状況把握と、それによる健康被害の防止である。
  • 対策の対象となるリスクは「直接摂取」と「地下水等の摂取」の2点である。
  • 浄化だけでなく、覆土や舗装によるリスク低減措置も法的に認められている。

土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)は、土壌汚染の状況を把握し、それによる人の健康被害を防止することを目的として制定された日本の法律です。通称として「土対法」と呼ばれます。2003年(平成15年)2月15日に施行されました。

目的

本法は、土壌汚染の状況把握に関する措置および健康被害の防止措置を定めることで、国民の健康を保護することを主眼としています。汚染の未然防止については水質汚濁防止法や廃棄物処理法などが先行していましたが、既に発生した汚染への対応や、工場跡地等の再開発に伴う土壌汚染問題に対処するため、本法が整備されました。

調査の対象となる土地

本法に基づき、以下の土地については土壌汚染の調査が義務付けられています。

  • 有害物質使用特定施設の使用廃止時:水質汚濁防止法等で規定される特定施設において、特定有害物質を製造・使用・処理していた工場や事業場の跡地。
  • 一定規模以上の土地の形質の変更時:3,000平方メートル以上の土地の形質を変更する場合、都道府県知事等への届け出が必要であり、必要に応じて調査命令が下されます。
  • 健康被害のおそれがある土地:地下水汚染が確認され、その原因が土壌汚染にある可能性が高い場合や、汚染された土地に人が立ち入る可能性がある場合。

特定有害物質とリスク管理

本法では、土壌に含まれることで人の健康に被害を及ぼすおそれがある物質を「特定有害物質」として指定しています。対策の考え方は、以下の2つのリスクを低減することにあります。

  • 直接摂取によるリスク:汚染された土壌に直接触れたり、口にしたりすることによる健康影響。
  • 地下水等の摂取によるリスク:汚染土壌から溶出した有害物質が地下水に混入し、それを飲用することによる健康影響。

対策としては、汚染土壌の浄化だけでなく、覆土や舗装、封じ込めといったリスク低減措置も認められています。これは、人への暴露経路を遮断することで健康被害を防止するという目的を優先しているためです。

よくある質問

土壌汚染対策法の通称は何ですか?
「土対法(どたいほう)」と呼ばれます。
どのような土地が調査の対象になりますか?
有害物質を使用していた施設の廃止時、一定規模以上の土地の形質変更時、および健康被害のおそれがある土地などが対象となります。
汚染された土壌は必ず浄化しなければなりませんか?
必ずしも浄化のみが求められるわけではありません。人への暴露経路を遮断する覆土や舗装、封じ込めといったリスク低減措置も対策として認められています。

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水質汚濁防止法廃棄物の処理及び清掃に関する法律環境省環境基準

参考文献

環境省Webサイト「土壌汚染対策法のしくみ」