行政法

独立行政法人制度の概要と仕組み

独立行政法人制度の概要と仕組み
日本の独立行政法人制度について、その目的、分類、歴史的背景、および行政執行法人などの組織形態を解説します。

📌 主なポイント

  • 独立行政法人は、独立行政法人通則法に基づき設立される法人である。
  • 主な類型として、中期目標管理法人、国立研究開発法人、行政執行法人の3つが存在する。
  • 行政執行法人の役職員は国家公務員として扱われる。

独立行政法人とは、独立行政法人通則法に基づき、政府の外部に設置される法人組織です。公共上の見地から確実に実施されるべき事務や事業のうち、国が直接実施する必要はないものの、民間に委ねた場合には実施が困難または独占的な実施が必要とされるものを、効率的かつ効果的に行うことを目的としています。

この制度は、1990年代後半の橋本龍太郎内閣による行政改革の一環として導入されました。イギリスの「エグゼクティブ・エージェンシー」をモデルとしており、中央省庁から現業・サービス部門を切り離し、自律的な運営を促すことで行政の効率化を図ることを目指しました。

第52回独立行政法人評価制度委員会・第70回評価部会・第21回会計基準等部会合同会議
第52回独立行政法人評価制度委員会・第70回評価部会・第21回会計基準等部会合同会議

組織の類型

独立行政法人は、その業務の特性に応じて以下の3つの類型に分類されます。

  • 中期目標管理法人:一定の自主性・自律性を発揮し、中期的な視点でサービス提供を行う法人。
  • 国立研究開発法人:科学技術に関する試験、研究、開発を主要業務とし、中長期的な成果の最大化を目指す法人。
  • 行政執行法人:国の行政事務と密接に関連し、国の指示の下で確実に業務を遂行する法人。役職員は国家公務員の身分を有します。

制度の変遷

2015年(平成27年)4月1日の独立行政法人通則法改正により、制度は大きく見直されました。それ以前は「特定独立行政法人」と「非特定独立行政法人」の2分類でしたが、改正後は現在の3類型へと再編されました。かつての特定独立行政法人の多くは、現在の行政執行法人へと引き継がれています。

行政執行法人の一覧(2026年4月1日現在)

行政執行法人は、国の行政事務と密接に関連する以下の7法人で構成されています。

  • 国立公文書館
  • 統計センター
  • 国立印刷局
  • 造幣局
  • 農林水産消費安全技術センター
  • 製品評価技術基盤機構
  • 駐留軍等労働者労務管理機構

よくある質問

独立行政法人は民間企業と何が違いますか?
独立行政法人は公共上の事務を担う法人であり、資金調達において国の保証が得られない点や、行政評価の対象となる点で民間企業とは異なります。
行政執行法人の職員は公務員ですか?
はい、行政執行法人の役職員は国家公務員とされています。
独立行政法人はいつから始まりましたか?
1990年代後半の行政改革の一環として制度化され、2001年(平成13年)より本格的に運用が開始されました。

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行政改革特殊法人国立大学法人地方独立行政法人総務省

参考文献

  • 独立行政法人通則法
  • 参議院行政監視委員会調査室「独立行政法人制度の現状と課題」(2007年)
  • 総務省「独立行政法人一覧(令和8年4月1日現在)」