航空工学
航空機およびミサイルの操縦翼面:動翼の構造と種類

航空機やミサイルなどの可動する翼面である動翼について解説。主操縦翼面や二次操縦翼面の詳細、複合的な制御面、エンジンにおける用語の違いまでを網羅。
📌 主なポイント
- ✓動翼は航空機の主操縦翼面や二次操縦翼面を含めた可動する平板状装置全般を指す。
- ✓回転翼であるプロペラやローターは動翼には含まれない。
- ✓ミサイルやロケットの可動する翼面も動翼と呼ばれる。
動翼(どうよく、操縦翼面、英語: moving surface, flight control surface)は、航空機の構成要素の一つである。補助翼・方向舵・昇降舵などの主操縦翼面(いわゆる舵面)に加え、フラップ・スポイラー・エアブレーキなどの二次操縦翼面を含めた可動する平板状装置全般を指すことが多い。ただし、回転翼であるプロペラやローターは動翼とは呼ばれない。

ほかに、ミサイルやロケットなどの可動する翼面も動翼と呼ばれる。これに対して、可動しない平板状構造(主翼を除く)は安定板と呼ばれる。
また、ターボファンエンジンなどのガスタービンエンジンでは、回転部分に使用されるタービン・ブレードなどを動翼、ステーター・ベーンやノズルなどの静止部分に使われる翼を静翼と呼ぶことが多い。

動翼の種類と分類
動翼は、その目的や制御する機体の運動によっていくつかの種類に分類される。
- ローリング(ロール軸の制御):補助翼(aileron)
- ピッチング(ピッチ軸の制御):昇降舵(elevator)、スタビレーター、カナード
- ヨーイング(ヨー軸の制御):方向舵(rudder)
- 二次操縦翼面・その他:タブ(トリムタブなど。固定タブを除く)、フラップ、スラット、スポイラー、ドラッグ・ラダー(スプリット・ラダー)、エアブレーキ
複合的な操縦翼面
複数の機能を兼ね備えた複合的な動翼も数多く開発・採用されている。
- エレボン (elevon):エレベータ (elevator) とエルロン (aileron) の組合せ。無尾翼機で採用される。
- フラッペロン (flaperon):フラップ (flap) とエルロン (aileron) の組合せ。
- スポイレロン (spoileron):スポイラー (spoiler) とエルロン (aileron) の組合せ。
- テイルロン (taileron):テイル(tail、水平尾翼)とエルロン (aileron) の組合せ。
- ラダーベーター (ruddervator):ラダー (rudder) とエレベーター (elevator) の組合せ。V字尾翼機で採用される。

よくある質問
動翼とは何ですか?
航空機において、補助翼や方向舵、昇降舵、フラップなどの可動する平板状装置全般の総称です。
プロペラやローターは動翼に含まれますか?
含まれません。回転翼であるプロペラやローターは動翼とは呼ばれません。
エレボンとはどのようなものですか?
昇降舵(エレベーター)と補助翼(エルロン)の機能をあわせ持った動翼で、無尾翼機などで採用されています。
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参考文献
航空実用事典「操縦系統のページ」