気象学・観測機器

ドロップゾンデの仕組みと気象観測における役割

ドロップゾンデの仕組みと気象観測における役割
航空機から投下して上空の気象を高精度に観測するドロップゾンデの仕組み、ラジオゾンデとの違い、主な用途について解説します。

📌 主なポイント

  • ドロップゾンデは航空機から投下して上空の気象を観測する測定器である。
  • 上空の投下地点を任意に選択できる点が、地上から打ち上げるラジオゾンデとの大きな違いである。
  • 気温、湿度、気圧、風向、風速などを測定し、主に台風などの気象観測に利用される。

ドロップゾンデ(英語: dropsonde)は、航空機から上空へ投下することにより、対流圏の気象データを測定するために用いられる無線機付きの観測機器である。

アメリカ大気研究センター (NCAR)のドロップゾンデの模式図。GPSで位置を検知し、57.9 - 38.6 km/h の速度で落下する。
アメリカ大気研究センター (NCAR)のドロップゾンデの模式図。GPSで位置を検知し、57.9 - 38.6 km/h の速度で落下する。

ラジオゾンデとの比較

地上から気球を用いて上空へ観測器を送り込むラジオゾンデとは異なり、ドロップゾンデは航空機から下向きに投下される点が最大の特徴である。ラジオゾンデは地上の飛揚地点を選択できる一方で上空の観測地点が風に流されて細かく選べないという制約があるが、ドロップゾンデは観測を行いたい上空の投下地点を任意に選択することが可能である。

観測の仕組みと対象

ドロップゾンデには通常パラシュートが取り付けられており、落下しながら一定間隔で観測データを収集する。無線通信に用いられる周波数帯はラジオゾンデとほぼ同様の帯域が使用される。測定する主な気象要素には、気温、湿度、気圧、風向、風速などが含まれ、ラジオゾンデによる高層気象観測と大きな差異はない。

また、台風などの激しい気象現象の解析や、大気中の微粒子の分布状況などを調査する目的でも利用されている。

よくある質問

ドロップゾンデとは何ですか?
航空機から上空に投下し、落下しながら気温や湿度、気圧、風向、風速などの気象データを測定する無線機付きの観測機器です。
ラジオゾンデとの違いは何ですか?
ラジオゾンデが地上から気球で上空へ飛ばすのに対し、ドロップゾンデは航空機から上空へ投下するため、観測したい特定の地点を狙って投下できる点が異なります。
どのような観測に利用されますか?
台風などの気象観測や、大気中の微粒子の観測などに利用されています。

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参考文献

  • 次世代台風予報技術の開発を目指して特別観測実験T-PARC2008を実施 気象庁、2008年5月9日。
  • ヴァイサラ社資料