地形学
土柱(地形)の概要と生成メカニズム

土柱(フードゥー)は、礫や砂からなる地層が風雨による侵食を受けて形成される柱状の地形です。阿波の土柱や世界各地の事例、生成の仕組みを解説します。
📌 主なポイント
- ✓土柱は礫や砂からなる地層が風雨で侵食されてできる柱状の地形である。
- ✓形成には頂部の侵食抵抗性のある地層と、直立した崖をなす礫層が必要である。
- ✓徳島県の「阿波の土柱」は1934年に国の天然記念物に指定されている。
土柱(どちゅう、英: earth pillar, hoodoo)とは、礫や砂を多く含む地層が風雨による侵食を受け、柱状に残された地形を指します。悪地(バッドランド)地形の一種であり、その特異な景観から世界各地で観光地として知られています。
生成のメカニズム
土柱が形成されるためには、主に以下の条件が必要とされます。まず、直立した崖を形成しうる礫層が存在することです。次に、その頂部に侵食に対して抵抗力を持つ岩石や硬い地層が存在することが重要です。この硬い層が「傘」のような役割を果たし、直下の柔らかい地層が雨水による侵食から守られることで、周囲が削り取られた後に柱状の地形が取り残されます。
主な土柱の例


阿波の土柱
徳島県阿波市に位置する「阿波の土柱」は、日本を代表する土柱の景勝地です。1934年(昭和9年)に国の天然記念物に指定されました。約130万年前の吉野川の川底であった地層が侵食されて形成されたもので、最大規模の「波濤嶽(はとうがたけ)」をはじめ、高さ10m前後の柱が南北約90m、東西約50mの範囲に密集しています。

海外の事例
アメリカ合衆国ユタ州のブライス・キャニオン国立公園では、フードゥー(Hoodoo)と呼ばれる無数の岩柱が広がっています。また、イタリア北部の南チロル地方(トレンティーノ=アルト・アディジェ州)にも、レノンやプラータの土柱として知られる著名な地形が存在します。


よくある質問
土柱はどのようにして作られますか?
頂部に侵食に強い層がある地層が、雨水などによって周囲を削り取られることで、硬い層の下にある柔らかい部分が柱状に残ることで形成されます。
阿波の土柱はいつ発見されましたか?
記録によれば、800年に発見されたとされています。
世界三大土柱という言葉は公式なものですか?
ティロル、ロッキー山脈、阿波の土柱を指す「世界三大土柱」という呼称がありますが、その選定根拠は不明です。
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参考文献
- 日本第四紀学会『東四国の自然を楽しむガイドブック - 地形・地質を中心として -』
- ナショナルジオグラフィック『絶景×絶景』日経ナショナルジオグラフィック社、2013年、18頁。