地球科学の概要と研究分野

📌 主なポイント
- ✓地球科学は、地球の構造、環境、地球史などを研究対象とする自然科学の一分野である。
- ✓1960年代にはプレートテクトニクスが発達し、地球科学の理論的基盤が大きく進展した。
- ✓日本の文部科学省の分類では、地球惑星科学は固体地球物理学や地質学、気象・海洋物理学など複数の細目に分けられている。
地球科学(英語: earth science, geoscience)は、地球を研究対象とした自然科学の一分野であり、その内容は地球の構造、環境、および地球史など多岐にわたる。近年では太陽系に関する研究である惑星科学も含めて、地球惑星科学(earth and planetary science)と呼ばれることが多くなっている。「地学(ちがく)」は地球科学の略称である。
学史と発展
古代ギリシャ時代には、地球に関する研究は石炭の発掘と密接に関連していた。18世紀には地質学が発達・確立されたが、比較的進歩は緩やかであり、19世紀の終わり頃から地球物理学や地球化学が発展した。さらに1960年代にはプレートテクトニクスが発達し、地球科学は大きな転換点を迎えた。地球に関する未解明の領域は依然として多く、近年では環境問題との関連性からも重要視されている。
日本における地学の歴史
日本における地質学の黎明期においては、江戸時代に「奇石」に興味を持つ趣味が本草学者や民間人の間で広がった。これには木内石亭、木村蒹葭堂、平賀源内などが含まれ、地質、鉱物、古生物学的な側面に加え、医薬や芸術などの幅広い視点が含まれていたとされる。明治時代に西洋地質学が導入されると、こうした前近代的とみなされた趣味は否定され、地質、古生物、鉱物学的な側面が研究の主流となった。明治期から大正期にかけては、桜島や磐梯山などの火山噴火や、濃尾地震、大正関東地震といった地震災害が発生したことにより、関連分野の調査・研究が大きく進展した。
主な分野と分類
地球科学は単一の学問体系ではなく、地球に関する様々な学問分野の総称である。一般には地質学、地球化学、地球物理学に大別される。また、文部科学省の分類では「地球惑星科学」の分科として、固体地球惑星物理学、気象・海洋物理・陸水学、超高層物理学、地質学、層位・古生物学、岩石・鉱物・鉱床学、地球宇宙化学などの細目が設定されている。
よくある質問
地球科学とは何ですか?
地球惑星科学という言葉はどのように使われますか?
日本の地質学の歴史において、江戸時代にはどのような動きがありましたか?
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参考文献
鹿園直建 『地球惑星システム科学入門』 東京大学出版会、2009年。
伊藤謙, 宇都宮聡, 小原正顕 ほか 「日本の地質学黎明期における歴史的地質資料: 梅谷亨化石標本群についての考察」 『日本研究』 2015年 51巻。