物理学

物質の電気的特性を表す電気伝導率の基礎と理論

物質の電気的特性を表す電気伝導率の基礎と理論
物質中における電気の通しやすさを表す電気伝導率(導電率)について、定義やオームの法則の局所関係式、関連する物理法則を解説します。

📌 主なポイント

  • 電気伝導率は物質中における電気の通しやすさを表す物性量である。
  • SI単位はジーメンス毎メートル(S/m)である。
  • 電気抵抗率の逆数として定義される。

電気伝導率(でんきでんどうりつ、英: electrical conductivity)とは、物質中における電気の通しやすさを表す物性量である。「導電率」や「電気伝導度」とも呼ばれ、理学系では電気伝導率、工学系では導電率と呼ばれることが多い。また、農学分野では肥料濃度の目安として「EC濃度」や「EC」と称されることもある。通常はギリシア文字のシグマ(σ)で表される。

電気伝導率に関連する解説図
電気伝導率に関する図解

定義と単位

長さ l、断面積 A の一様な導体の抵抗 R は、比抵抗(抵抗率)を ρ とすると次のように表される。

R=\rho l/A の数式
抵抗と比抵抗の関係式

この比例係数である抵抗率 ρ の逆数が電気伝導率 σ である。

\sigma = 1/\rho の数式
電気伝導率の定義式

国際単位系(SI)における単位はジーメンス毎メートル(S/m)である。

電気伝導に関連する図解
導体中のキャリア移動を示す図

場の関係としてのオームの法則

電気伝導率を用いることで、オームの法則を位置座標の関数である場の関係式として記述できる。電場の強さを E(r)、電流密度を j(r) とすると、オームの法則は次のように表現される。

j(r) = \sigma(r) E(r) の数式
場の関係としてのオームの法則

微小領域における電位差や電流密度から関係式を導出することが可能である。

微小電位差の数式
微小区間の電位差
微小電流の数式
微小断面を流れる電流
微小抵抗の数式
微小領域の抵抗
電流と抵抗の関係数式
オームの法則の適用
計算途中の数式
導出過程の式変形
最終的な数式
電流密度の導出

関連する物理法則

ウィーデマン・フランツの法則

金属の熱伝導率は電気伝導率にほぼ比例し、その比例係数は熱力学温度に比例することが知られている。

ウィーデマン・フランツの法則の数式
ウィーデマン・フランツの法則

ドルーデ模型

導体中のキャリアを気体とみなすドルーデ模型では、キャリアの電荷 q、質量 m、数密度 n、および緩和時間 τ を用いて導電率が表される。

ドルーデ模型による導電率の数式
ドルーデ模型における導電率の表現

よくある質問

電気伝導率とは何ですか?
物質中における電気の通しやすさを表す物性量であり、導電率や電気伝導度とも呼ばれます。
電気伝導率の単位は何ですか?
国際単位系(SI)ではジーメンス毎メートル(S/m)が用いられます。

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電気抵抗率誘電率

参考文献

  • 砂川重信『理論電磁気学』(第3版)紀伊国屋書店、1999年。