系外惑星エナイポシャ (GJ 1214 b)

📌 主なポイント
- ✓エナイポシャ(GJ 1214 b)は地球から約42光年離れたへびつかい座に位置する。
- ✓2009年にMEarthプロジェクトによってトランジット法を用いて発見された。
- ✓当初は海洋惑星と推測されていたが、最新の観測では二酸化炭素に富む大気を持つサブ・ネプチューンである可能性が高い。
- ✓2023年に国際天文学連合により「エナイポシャ」と命名された。
エナイポシャ(Enaiposha、旧称:GJ 1214 b)は、へびつかい座の方向に約42光年離れた位置にある赤色矮星「オルカリア(Orkaria、旧称:GJ 1214)」を公転する太陽系外惑星である。2009年12月に発見され、その後の観測により大気組成や構造が詳細に研究されている。

発見の経緯
エナイポシャは、恒星の前を惑星が通過する際に生じるわずかな減光を検出する「MEarthプロジェクト」によって発見された。2009年初頭、天文学者らは恒星GJ 1214の明るさが約1.58日の周期で約1.5%減少することを確認した。その後、チリのラ・シヤ天文台におけるドップラー分光法を用いた追跡観測により、惑星の存在が確定した。
物理的性質
エナイポシャは、地球の約2.68倍の半径と約6.55倍の質量を持つ。平均密度が比較的低いことから、岩石主体の惑星ではなく、厚い大気層を持つ「サブ・ネプチューン」に分類されている。表面温度は推定で393〜555K(約120〜282℃)と高温であり、その環境は地球とは大きく異なる。

大気組成
発見当初は、その密度から水が主成分である「海洋惑星」の候補として注目され、「ウォーターワールド」とも呼ばれた。しかし、その後のハッブル宇宙望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測データは、異なる姿を示唆している。2025年の観測結果では、水蒸気ではなく二酸化炭素に富む厚い大気を持つ可能性が高いとされており、金星に似た環境を持つ「スーパービーナス」という分類も提唱されている。

名称の由来
2022年に国際天文学連合(IAU)が実施した「太陽系外惑星命名キャンペーン」において、公募により現在の名称が決定した。親星の「オルカリア(Orkaria)」はマーサイ族の言葉で儀式に用いる赤土を指し、惑星の「エナイポシャ(Enaiposha)」は同じくマーサイ族の言葉で湖や海などの大きな水の集まりを意味する。
よくある質問
エナイポシャは居住可能な惑星ですか?
なぜ「スーパービーナス」と呼ばれるのですか?
エナイポシャの公転周期はどのくらいですか?
関連記事
参考文献
- Charbonneau, D. et al. (2009). "A super-Earth transiting a nearby low-mass star". Nature.
- Harpsøe, K. B. W. et al. (2012). "The Transiting System GJ1214". arXiv.
- NASA (2026). "Comparison of TOI-421 b and GJ 1214 b to Earth and Neptune".
- 国際天文学連合 (2023). "2022 Approved Names".