言語学
英語点字の体系と歴史

英語点字(English Braille)の概要、歴史、およびグレード別の体系と統一英語点字(UEB)への移行について解説します。
📌 主なポイント
- ✓英語点字は、ルイ・ブライユが考案した6点式の点字体系を基盤としている。
- ✓かつてはグレード1からグレード3までの段階的な体系が用いられていた。
- ✓現在は、表記の統一を図るため、多くの英語圏で「統一英語点字(UEB)」への移行が進んでいる。
英語点字(English Braille)は、ルイ・ブライユが考案した6点の点字体系を基盤として、英語の表記に対応させた点字体系です。英語圏では単に「Braille」とも呼ばれます。

体系の構成
英語点字は、習熟度や用途に応じて主に以下のレベルに分類されてきました。
- グレード1:アルファベット26文字と記号をそのまま対応させた基礎的な形式。初学者向けです。
- グレード2:グレード1に頻出単語や接頭辞・接尾辞の省略形を加えた形式。出版物や公共の場で広く用いられてきました。
- グレード3:より高度な省略形を用いた個人的なメモや速記のための形式。
歴史的背景
1861年にイギリスへ導入されたブライユ点字は、その後、英語表記に適応させるための改良が重ねられました。19世紀後半から20世紀初頭にかけて、アメリカ合衆国では「ニューヨーク・ポイント」や「アメリカン・ブレイル」といった独自の体系が混在していましたが、1932年にはイギリスの体系を全面的に採用した「グレード2」が標準化されました。
統一英語点字(UEB)への移行
学術文書や数学、コンピュータ関連の記号表記において複数の方式が競合する混乱を解消するため、北米点字委員会(BANA)は「統一英語点字(Unified English Braille, UEB)」の策定を主導しました。UEBは、従来のグレード2の体系を整理・統合したものであり、2000年代以降、イギリス連邦諸国やアメリカ合衆国を含む多くの英語圏で標準として採用が進んでいます。
よくある質問
英語点字のグレードとは何ですか?
点字の習熟度や用途に応じた表記レベルのことです。グレード1は基礎的な文字対応、グレード2は効率的な読み書きのための省略形を含む形式を指します。
統一英語点字(UEB)とは何ですか?
従来の英語点字の方式を整理・統合し、学術や科学技術分野の表記を含めて標準化した新しい点字コード体系です。
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参考文献
- Irwin, R. B. (1955). War of the Dots.
- Mackenzie, C. (1953). World Braille Usage. UNESCO.