教育

日本の学校教育における英語科の制度とカリキュラム

日本の学校教育における教科「英語」の制度、小学校の外国語活動から中学校・高等学校のカリキュラム変遷、大学受験への影響を解説します。

📌 主なポイント

  • 英語は日本の学校教育において、外国語科の一分野として主要3教科の一つに数えられる。
  • 小学校では、令和2年度から第5・6学年で正式な教科としての「外国語」が開始され、第3・4学年には「外国語活動」が導入されている。
  • 高等学校の現行課程(2022年以降)では、「英語コミュニケーション」と「論理・表現」が主要な科目として設置されている。
  • 大学入学共通テストでは、筆記試験に加えてICプレーヤーを使用したリスニングテストが実施されている。

日本の学校教育において、英語は外国語科の一分野および主要な選択・必修科目として位置づけられています。中等教育を中心に古くから主要3教科の一つとして重視されてきたほか、学習指導要領の改訂に伴い、初等教育である小学校段階からの導入が進められてきました。

初等教育における外国語活動と外国語科

小学校における英語教育は、段階的に制度化されてきました。平成23年度からは小学校第5・6学年に必須領域として「外国語活動」が導入され、挨拶や数字、アルファベットなどに親しむ授業が行われました。その後、平成29年告示の学習指導要領の施行に伴い、令和2年度からは小学校第5・6学年で正式な教科としての「外国語」が設置されました。これに伴い、外国語活動は小学校第3・4学年へと移行しています。小学校段階では、日本の国語のほか、諸外国の言語や文化への理解を深める多文化的な側面も含まれています。

中等教育における英語の展開

前期中等教育にあたる中学校では、教科「外国語」の一部として英語が指導されます。アルファベットの基礎から始まり、基本的な文型、代名詞、動詞の時制(現在・過去・未来、現在進行形、現在完了形)、不定詞、動名詞、受動態といった英文法および会話表現を体系的に学びます。

後期中等教育である高等学校では、「普通教育に関する各教科」としての外国語と、「専門教育に関する各教科」としての英語に分かれます。普通教科においては、令和4年(2022年)以降の現行課程として、5領域(聞く、読む、書く、会話する、発表する)を総合的に扱う「英語コミュニケーション(I, II, III)」と、発信力を高める「論理・表現(I, II, III)」が設置されています。また、2013年以降、高等学校の英語の授業は原則として英語で行うこととされています。

高等学校の専門教科と大学受験への影響

高等学校の専門教育に関する学科(外国語に関する学科など)では、「総合英語」や「異文化理解」などが原則履修科目として指定されており、より専門的な英語学習が行われます。

大学受験においては、文系・理系を問わず英語の試験が課されます。文系学部では配点が高く設定されることが多く、合否を分ける重要な教科となっています。また、大学入学共通テストの英語では筆記試験に加え、リスニングテストが実施されています。

よくある質問

小学校の外国語活動と教科としての外国語の違いは何ですか?
外国語活動は小学校3・4年生を対象に、音声やコミュニケーションを通じて言語に慣れ親しむことを目的とした領域であり成績評価を行いません。一方、5・6年生の教科としての外国語は、知識や技能を学び成績評価の対象となります。
高校の英語の授業はどのような言語で行われますか?
2013年から、高等学校における外国語の授業は原則として英語で行うこととされています。
大学入学共通テストの英語リスニングはどのように実施されますか?
スピーカーを使用せず、受験者一人ひとりに配布される再生専用のICプレーヤーを使用して実施されます。

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参考文献

文部科学省 中学校学習指導要領・高等学校学習指導要領解説、ベネッセ教育総合研究所関連資料