通貨

ユーロ記号の歴史とデザイン

ユーロ記号の歴史とデザイン
ユーロ記号(€)の誕生経緯やデザインの由来、各国の表記慣習について解説します。

📌 主なポイント

  • ユーロ記号(€)は1996年12月12日に欧州委員会によって公開された。
  • デザインはギリシア文字のε、E、および平行線を組み合わせて構成されている。
  • Unicodeの符号位置はU+20ACである。

ユーロ記号(€)は、欧州連合の単一通貨であるユーロのために使われる通貨記号である。この記号は1996年12月12日に欧州委員会によって一般に公開された。

ユーロの国際3文字コードはISO 4217標準により「EUR」と定められているが、視覚的な識別子として専用の通貨記号(€)がデザインされた。

デザインの由来と論争

公開調査を経て当初の10の提案が2つまで絞り込まれ、最終的なデザインの選択は欧州委員会に委ねられた。選ばれたデザインは4人の専門家チームが作成したと伝えられているが、公式にはデザイナーの名前は公表されていない。

欧州委員会によると、このグリフはヨーロッパ市民の重みを象徴するギリシア文字のイプシロン(ε)、ヨーロッパ(Europe)の頭文字である「E」、そしてユーロの安定性を意味する交差した平行線を組み合わせて構成されている。

公式なユーロロゴの図形の説明
公式なユーロロゴの図形の説明

一方で、ユーロ記号のデザインの歴史を巡っては、欧州経済共同体のかつてのチーフグラフィックデザイナーであったアーサー・アイゼンメンガー(Arthur Eisenmenger)が、自身が欧州委員会よりも前にアイデアを持っていたと主張しており、議論の種となっている。

また、欧州委員会はユーロ導入に関連する公共素材で使用されるユーロロゴの正確な形状と色(前景色のPMS Yellowと背景色のPMS Reflex Blue)を規定している。

フランクフルトの欧州中央銀行にあるユーロの光の彫刻
フランクフルトの欧州中央銀行にあるユーロの光の彫刻

記号の使用と表記慣習

金額に対するユーロ記号の配置位置は国によって異なり、統一された公式の標準が存在しないため、各国のかつての通貨における慣習が維持されている。例えば、アイルランドやオランダではかつての通貨記号が金額の前に置かれていたことから、ユーロ記号も金額の前に置かれることが一般的である。一方、フランスやドイツなどでは金額の後に置かれるなど、多様な慣習が存在する。

セント単位の表記についても参加国間で異なり、「c」や「ct」などの略号が用いられるほか、ユーロの十進表記で表現されることも多い。

デジタル環境における符号位置

Unicodeにおけるユーロ記号の文字名は「EURO SIGN」であり、符号位置はU+20AC(十進数で8364)である。1998年5月にリリースされたUnicode 2.1で追加された。HTMLでは実体参照として「€」を使用することができる。

よくある質問

ユーロ記号はいつ発表されましたか?
1996年12月12日に欧州委員会によって公開されました。
ユーロ記号のデザインは何に由来していますか?
ギリシア文字のイプシロン(ε)、ヨーロッパの頭文字「E」、そしてユーロの安定性を意味する交差した平行線に由来しています。
Unicodeにおけるユーロ記号の符号位置は何ですか?
U+20AC(十進数で8364)です。

関連記事

ユーロ欧州委員会欧州中央銀行通貨記号Unicode

参考文献

  • 欧州中央銀行 Web サイト Our money (PDF)
  • Communication from the Commission: The use of the €uro symbol (1997)