物理学
華氏(ファーレンハイト温度目盛り)の概要と歴史

華氏(ファーレンハイト度)の定義、歴史的背景、およびセルシウス度との換算方法について解説します。
📌 主なポイント
- ✓華氏は水の凝固点を32 °F、沸点を212 °Fと定義する温度目盛りである。
- ✓1度の温度間隔はケルビンの5/9(約0.556)に相当する。
- ✓考案者であるガブリエル・ファーレンハイトの名に由来する。
- ✓日本では計量法により、特定の用途に限り法定計量単位として認められている。
華氏(かし、英語: degree Fahrenheit、記号: °F)は、温度を表す単位系の一つです。ドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイトが1714年に考案した温度目盛りに由来します。
定義と特徴
華氏の温度目盛りは、真水の凝固点を32 °F、沸点を212 °Fと定め、その間を180等分したものです。1度の温度間隔は、ケルビン(K)の1.8分の1(5/9)に相当します。
計量法上の定義では、カ氏温度は「ケルビンで表した熱力学温度の値の1.8倍から459.67を減じたもの」とされています。これにより、絶対零度は約-459.67 °Fとなります。
歴史的背景
ガブリエル・ファーレンハイトは、初期の温度計において塩氷を0度、水の融点を32度、ヒトの体温を96度とする目盛りを採用しました。その後、水銀温度計の開発に伴い、より正確な定点として氷点と沸点を用いる方式が確立されました。この過程で、当初の体温の基準値(96 °F)は修正されることとなりました。
他の単位との換算
華氏(°F)とセルシウス度(°C)の換算式は以下の通りです。
- セルシウス度から華氏へ: [°F] = [°C] × 9/5 + 32
- 華氏からセルシウス度へ: [°C] = ([°F] - 32) × 5/9
日本における位置づけ
日本の計量法では、ヤード・ポンド法に基づく単位として、限定的な取引や証明において「当分の間、法定計量単位とみなす」とされています。ただし、計量法上の正式な単位名は「カ氏度」であり、「華氏度」という名称の使用は制限されています。
よくある質問
華氏とカ氏度の違いは何ですか?
計量法上の定義では、カ氏度は温度の間隔を指し、カ氏温度は温度の高さそのものを指します。一般的には混同されることが多いですが、厳密には区別されます。
華氏をセルシウス度(摂氏)に変換するにはどうすればよいですか?
華氏の数値から32を引き、それに5/9を掛けることでセルシウス度を求めることができます。
なぜ水の沸点が212度なのですか?
ファーレンハイトが水銀温度計の定点を氷点(32 °F)と沸点(212 °F)に設定したことに由来します。この間隔が180度となるように調整されました。
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参考文献
- 計量単位令 別表第7、項番3
- Ulrich Grigull (1986). FAHRENHEIT A PIONEER OF EXACT THERMOMETRY. International Heat Transfer Conference 8.
- 高田誠二. 温度概念と温度計の歴史. 日本熱測定学会.