物理学
ファラド:静電容量の国際単位

ファラド(F)は、コンデンサの静電容量を表す国際単位系(SI)の組立単位です。定義、歴史、実用的な倍量・分量単位について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ファラド(F)は静電容量のSI組立単位である。
- ✓1ファラドは、1ボルトの電位差で1クーロンの電荷を蓄える容量と定義される。
- ✓電子回路ではマイクロファラド(μF)やピコファラド(pF)が一般的に使用される。
- ✓名称はマイケル・ファラデーに由来する。
ファラド(英: farad、記号: F)は、静電容量を表す国際単位系(SI)の組立単位である。名称は、電磁気学の先駆者であるマイケル・ファラデーに由来する。
定義
1ファラドは、2つの導体間に1ボルト(V)の直流電圧をかけたときに、1クーロン(C)の電荷を蓄えることができる静電容量と定義される。数式では 1 F = 1 C/V と表される。
SI基本単位を用いて組み立てると、以下のようになる。
1 F = 1 s4·A2·m-2·kg-1
実用上の単位
ファラドは静電容量の単位としては非常に大きいため、電子回路などの実用的な場面では、SI接頭語を付加した小さな単位が一般的に用いられる。
- ミリファラド (mF): 10-3 F
- マイクロファラド (μF): 10-6 F
- ナノファラド (nF): 10-9 F
- ピコファラド (pF): 10-12 F
かつては1Fを超える静電容量を持つ素子は一般的ではなかったが、1990年代以降、電気二重層コンデンサ(スーパーキャパシタ)の普及により、数ファラドから数キロファラドに達する大容量素子も電力貯蔵用途などで利用されている。
歴史
「ファラド」という名称は、1861年にジョサイア・ラティマー・クラークとチャールズ・ティルストン・ブライトによって提案された。当初は電荷の単位として考案されたが、1881年にパリで開催された国際電気会議において、静電容量の単位として正式に採用された。
関連する概念
静電容量の逆数はエラスタンス(electrical elastance)と呼ばれ、その単位は「毎ファラド」である。これを「ダラフ」(daraf)と呼ぶこともあるが、これはファラド(farad)の綴りを逆にしたものである。
よくある質問
ファラドはどのような単位ですか?
コンデンサがどれだけの電荷を蓄えられるかを示す「静電容量」の国際単位です。
なぜミリファラドやマイクロファラドが使われるのですか?
1ファラドという容量は、一般的な電子回路で使用されるコンデンサとしては非常に大きすぎるため、より扱いやすい小さな単位が使われます。
電気二重層コンデンサとは何ですか?
非常に大きな静電容量を持つコンデンサの一種で、バックアップ電源やハイブリッドカーの動力補助など、エネルギー貯蔵用途に用いられます。
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参考文献
- 計量単位令(平成四年政令第三百五十七号)別表第1
- The International System of Units (SI), 8th ed., Bureau International des Poids et Mesures (2006).
- Dictionary of Science and Technology, Larousse (1995).