物理学
フェムトメートル:定義と核物理学における役割

フェムトメートル(fm)は、10のマイナス15乗メートルを表す国際単位系の長さの単位です。原子核のスケールを扱う核物理学での重要性や、歴史的な呼称であるフェルミやユカワについて解説します。
📌 主なポイント
- ✓フェムトメートルは10のマイナス15乗メートル(10^-15 m)と定義される。
- ✓主に原子核の半径や素粒子のスケールを扱う核物理学で使用される。
- ✓かつてはエンリコ・フェルミにちなんだ「フェルミ」や、湯川秀樹にちなんだ「ユカワ」という名称で呼ばれていた。
フェムトメートル(femtometre、記号: fm)は、国際単位系(SI)における長さの単位であり、10-15メートル(m)に相当します。この単位は、原子核の半径や素粒子の相互作用範囲といった極めて微小なスケールを扱う核物理学や素粒子物理学の分野で広く用いられています。
核物理学における重要性
原子核の大きさは、核種によって異なりますが、概ね数フェムトメートルのオーダーです。そのため、核物理学において長さを記述する際に、メートルやピコメートルよりも直感的に扱いやすい単位としてフェムトメートルが標準的に使用されます。例えば、古典電子半径は約2.82 fmと定義されています。

歴史的な呼称:フェルミとユカワ
1964年にSI接頭語「フェムト」が制定される以前から、核物理学の分野ではこの長さを表すための独自単位が慣用的に使用されていました。
- フェルミ(fermi):物理学者エンリコ・フェルミにちなんで名付けられた単位です。1956年にロバート・ホフスタッターが学術誌『Reviews of Modern Physics』において導入しました。単位記号として「fm」が使われることもあり、現在のフェムトメートルと同一です。
- ユカワ(yukawa):日本の物理学者・湯川秀樹にちなんだ単位です。かつて核物理学の文脈で用いられていました。
現在、これらの呼称は国際単位系(SI)には採用されておらず、公式にはフェムトメートル(fm)の使用が推奨されています。
よくある質問
フェムトメートルは何メートルですか?
1フェムトメートルは、10のマイナス15乗メートル(0.000000000000001メートル)です。
フェルミとフェムトメートルは同じですか?
はい、長さとしては同じです。フェルミはかつて核物理学で使われていた非SI単位ですが、現在は国際単位系のフェムトメートル(fm)が正式な名称です。
なぜ核物理学でこの単位が使われるのですか?
原子核の半径が数フェムトメートルのオーダーであるため、このスケールを扱う計算や記述において非常に便利だからです。
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参考文献
- Hitachi High-Tech, "Learn about Units", Hitachi.