タイポグラフィ

フルーロンの歴史とタイポグラフィにおける役割

フルーロンの歴史とタイポグラフィにおける役割
タイポグラフィにおける装飾記号「フルーロン」の歴史、Unicodeでの定義、書籍やフォントでの使用例について解説する百科事典記事。

📌 主なポイント

  • フルーロンは伝統的なタイポグラフィや活版印刷で用いられる装飾記号である。
  • 歴史的には植物の葉や花を模したものが多く、書籍のレイアウトなどに使用されてきた。
  • Unicodeでは「花のハート」などの名称でいくつかのフルーロンがコードポイントに割り当てられている。

フルーロン(英: fleuron)は、タイポグラフィにおいて段落の区切りや装飾として用いられる植字記号である。歴史的には植物の葉や花、特にハナズイカなどをモチーフにしたものが多く、伝統的な活版印刷の時代から広く使用されてきた。

17世紀頃の葉のついたフルーロンの図版
17世紀頃の葉のついたフルーロン

西洋の印刷史において、フルーロンは個別の活字として鋳造され、他の文字と同様に植字されて印刷された。書籍の章末や段落の間、あるいはページ全体の装飾的なボーダーを構成するためになくてはならない要素であった。

1899年にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティが英訳したダンテ・アリギエーリの『新生』に使用されたフルーロン
1899年にダンテ・ゲイブリエル・ロセッティが英訳したダンテ・アリギエーリ『新生』に使用されたフルーロン。

Unicodeにおける収録

Unicodeの規格では、シンボルカテゴリー内の装飾記号(Dingbat)およびその他の記号ブロックにおいて、フルーロンに関連する文字がいくつか定義されている。これらは「花のハート」(floral hearts)などの名称で登録されている。

  • U+2766 ❦ (HTML: ❦) - 装飾記号
  • U+2767 ❧ rotated floral heart bullet (HTML: ❧) - 装飾記号
  • U+2619 ☙ reversed rotated floral heart bullet (HTML: ☙) - その他の記号

また、WingdingsやWingdings 2といった初期のコンピューターフォントにも多数のフルーロンが含まれており、後のUnicode 7.0では装飾用絵記号(Ornamental Dingbats)のブロックとして正式に追加されている。

よくある質問

フルーロンとは何ですか?
タイポグラフィにおいて、装飾や段落の区切りとして使用される植物などをモチーフにした植字記号です。
Unicodeではどのように収録されていますか?
装飾記号やその他の記号のブロックにおいて、「花のハート」などの名称で複数の文字が割り当てられています。

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参考文献

Unicode Consortium. The Unicode Standard.