大気光学現象
霧虹(白虹)の概要と光学現象の仕組み

霧虹(霧虹、白虹)は、霧の中の微小な水滴によって光が散乱され、白い輪となって現れる大気光学現象です。その発生原理や特徴を解説します。
📌 主なポイント
- ✓霧虹は、霧の中の微小な水滴による光の散乱と回折によって発生する。
- ✓通常の虹と異なり、色が混ざり合うため白色の輪として見える。
- ✓観測には太陽が観察者の背後にある必要がある。
- ✓夜間に月光によって発生した場合は月虹と呼ばれる。
霧虹(きりにじ、英: fog bow)は、霧などの微小な水滴によって太陽光が散乱され、空中に白い輪となって現れる大気光学現象です。その外観から白虹(しろにじ、はっこう)とも呼ばれます。
発生の原理
霧虹の発生原理は通常の虹と同様に、水滴による光の屈折、反射、および回折に基づいています。しかし、通常の虹を形成する雨粒と比較して、霧を構成する水滴は非常に小さいため、光の回折の影響が強く現れます。これにより、各色の光が重なり合って混ざり合うため、虹のような鮮やかな色分けが見られず、全体として白く見えるのが特徴です。

観測条件
霧虹は、太陽が観察者の背後にある場合に観測されます。霧が薄い場所や、霧の層が観察者の前方にある際に現れやすく、光の輪が完全な円形に見えることもあります。なお、夜間に月光によって同様の現象が発生した場合は「月虹」と呼ばれます。

歴史的記録
霧虹は古くから記録されており、日本では『続日本紀』の宝亀6年(775年)5月14日の条にその記述が見られます。また、近世では1870年(明治3年)8月15日に京都の西方で観測された記録が『続今日鈔』に残されています。
よくある質問
霧虹と通常の虹の違いは何ですか?
通常の虹は雨粒による光の屈折と反射で色が分かれますが、霧虹は水滴が非常に小さいため回折の影響で色が混ざり合い、白く見えます。
霧虹はどこで見ることができますか?
霧が発生している場所で、太陽が観察者の背後にある時に観測可能です。
夜間に霧虹を見ることはできますか?
夜間に月光によって発生する同様の現象は「月虹」と呼ばれます。
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参考文献
- 池田正一郎『日本災変通志』新人物往来社、2004年12月15日、725頁。
- NASA, "Fogbow over California", APOD, 2006.