地質学
褶曲(地質学)

褶曲(しゅうきょく)は、地層が側方からの圧力によって曲がりくねるように変形する地質構造です。その形成プロセスや分類、活褶曲について解説します。
📌 主なポイント
- ✓褶曲は地層が側方からの圧力によって曲がる地質構造である。
- ✓盛り上がった部分を背斜、窪んだ部分を向斜と呼ぶ。
- ✓第四紀以降も活動している褶曲を活褶曲と呼ぶ。
褶曲(しゅうきょく、英: fold)とは、地層が側方から大きな力を受け、曲がりくねるように変形する地質構造を指します。地殻変動の一形態であり、プレートの移動などによって長時間強い圧力を受け続けることで形成されるのが一般的ですが、地震などの急激な力によって短時間で形成される場合もあります。

地質調査において褶曲の存在を正しく把握することは、地層累重の法則を適用する上で不可欠です。岩盤が比較的硬い場合、褶曲の形成過程で岩石が破断し、断層へと発展することもあります。
背斜と向斜
褶曲の形状は、主に背斜(英: anticline)と向斜(英: syncline)に分類されます。地層が山のように盛り上がった部分を背斜、谷のように窪んだ部分を向斜と呼びます。

地層の上下関係が明確な場合にこれらの用語が用いられますが、上下の特定が困難な場合には、背斜状の構造をアンチフォーム(英: antiform)、向斜状の構造をシンフォーム(英: synform)と呼びます。また、地層が一定方向に傾斜する構造は単斜(英: monocline)と呼ばれます。

活褶曲
第四紀以降も活動を続けている褶曲は活褶曲(英: active fold)と呼ばれます。これらは地表近くに形成されることが多く、河岸段丘の変形などとして観察されます。活褶曲や活断層は総称して「活構造」と呼ばれ、日本では日本海東部沿岸地域などで顕著に見られます。
よくある質問
背斜と向斜の違いは何ですか?
背斜は地層が山のように盛り上がった構造、向斜は谷のように窪んだ構造を指します。
活褶曲とは何ですか?
第四紀(現在に近い地質時代)に入ってからも活動を続けている褶曲のことです。
地層の上下が不明な場合、背斜や向斜という言葉は使えますか?
上下が不明な場合は、背斜状の構造をアンチフォーム、向斜状の構造をシンフォームと呼びます。
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参考文献
- 文部省編『学術用語集地学編』日本学術振興会、1984年。
- 平朝彦『地層の解読』岩波書店、2004年。
- 地震予知連絡会「地震予知に関する基礎的用語集」
- 小松直幹「新潟油田地域の褶曲:形態と形成過程」『地質学論集』第34号、1990年。