外資系企業の定義と日本における動向
📌 主なポイント
- ✓外資系企業とは、外国法人または外国人が一定程度以上の出資を行う日本の企業を指す。
- ✓経済産業省は1967年以降、毎年『外資系企業の動向』を公刊し、実態調査を行っている。
- ✓外国企業による日本企業の株式取得などは、外為法における対内直接投資等として規定されている。
外資系企業(がいしけいきぎょう)とは、外国法人または外国人が一定程度以上の出資を行う日本の企業の総称である。通常は株式会社が挙げられるが、合同会社などの形態をとる企業も増加している。日常会話やビジネス上の表現では「外資系」「外資」と略して呼ばれることも多い。また、外資系企業に該当しない国内の企業は、日系企業、国内系企業、民族系企業などと呼ばれることがある。
定義と調査対象
経済産業省は、1967年以降毎年、日本国内における外資系企業に関する調査を実施しており、その結果を『外資系企業の動向』として公刊している。経済産業省の調査において対象となるのは、おおむね以下の条件を満たす企業である。
- 外国投資家が株式または持分の3分の1超を所有している企業
- 外国投資家が株式または持分の3分の1超を所有している持株会社が出資する企業であって、外国投資家の直接出資比率および間接出資比率の合計が3分の1超となる企業
- 上記いずれの場合においても、外国側筆頭出資者の出資比率が10%以上である企業
なお、外国会社が日本の会社の株式や持分を取得する行為については、外国為替及び外国貿易法(外為法)において対内直接投資等と位置づけられており、規制の対象となっている。現在では事前届出が求められる一部の例外を除き、原則として事後報告で足りる仕組みとなっている。
統計と分布の傾向
経済産業省の調査(令和元年度実績など)によると、日本国内に存在する外資系企業のうち有効回答を得た企業の内訳を見ると、外資比率が100%の企業が多数を占めるほか、過半数を超える企業や50%未満の企業など多様な出資形態が存在する。また、総務省統計局が発表する日本の就業者数と比較すると、外資系企業の常時従業者数は全体の1%未満の割合となっている。
国別・地域別の傾向
外資系企業の親会社等の国籍・地域別では、アメリカ合衆国からの進出企業が最も多く、次いで中国、ドイツ、韓国、フランスなどの企業が続く。また、本社が立地する都道府県としては東京都が圧倒的な多数を占め、神奈川県や大阪府などの大都市圏に多くの企業や事業所が集中している傾向にある。
業種別の傾向
業種別では、卸売業を営む企業が最も多く、次いでサービス業、情報通信業、小売業、金融・保険業などが続く。貿易や製品の流通、ITや専門サービスに関連する分野で多くの外資系企業が活動している。