物理単位
ガル (単位)

CGS単位系における加速度の単位「ガル(Gal)」についての解説。定義、地震学における使用例、最大加速度の観測記録について説明します。
📌 主なポイント
- ✓ガル(Gal)はCGS単位系における加速度の単位である。
- ✓名称はガリレオ・ガリレイにちなんでおり、単位記号の頭文字には大文字の「G」が使われる。
- ✓1ガルは 0.01 m/s2(メートル毎秒毎秒の100分の1)と定義されている。
- ✓岩手・宮城内陸地震で観測された4,022ガルは、地震時に記録された最大加速度としてギネス世界記録に認定されている。
ガル(英: gal、記号:Gal)は、CGS単位系における加速度の単位である。名称は近代科学の父と呼ばれるガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)にちなんで名付けられた。

定義
国際単位系(SI)における加速度の単位はメートル毎秒毎秒(m/s2)である。これに対し、ガルは日本の計量法などにおいて「メートル毎秒毎秒の百分の一」と定義されている組立単位であり、非SI単位に分類される。

単位記号と派生単位
単位記号は立体の「Gal」である。人名に由来するため、最初の文字には大文字が用いられる。また、その1/1000である「ミリガル(mGal)」という派生単位も存在する。
地震学および重力測定における利用
国際単位系ではSI単位の使用が基本とされるが、日本の計量法では「重力加速度又は地震に係る振動加速度の計量」に限定して、ガルおよびミリガルの使用が認められている。地球表面における標準重力は 9.80665 m/s2 であり、これは 980.665 Gal に相当する。
地震動の観測においては、地表の最大加速度(PGA)を表す単位として広く用いられている。観測史上最大の値としては、2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震の際に岩手県一関市厳美町祭畤で記録された4,022ガルがあり、これは「地震時に記録された最大加速度」としてギネス世界記録に認定されている。
主な地震における最大加速度の観測例
| 発生日 | 地震の名称 | 規模 | 観測地点 | 最大加速度 (3成分合成) |
|---|---|---|---|---|
| 1995年1月17日 | 兵庫県南部地震 | M7.3 | 兵庫県神戸市中央区 | 891.0ガル |
| 2004年10月23日 | 新潟県中越地震(最大余震) | M6.5 | 新潟県川口町 | 2,515.4ガル |
| 2008年6月14日 | 岩手・宮城内陸地震 | M7.2 | 岩手県一関市 | 4,022ガル |
| 2011年3月11日 | 東北地方太平洋沖地震 | M9.0 | 宮城県栗原市 | 2,933.7ガル |
| 2016年4月14日 | 熊本地震(前震) | M6.5 | 熊本県益城町 | 1,580ガル |
| 2024年1月1日 | 能登半島地震 | M7.6 | 石川県志賀町 | 2,825.8ガル |
よくある質問
ガルとはどのような単位ですか?
CGS単位系における加速度の単位であり、1秒間に1センチメートル毎秒の割合で速度が変化する加速度を表します。
ガルの由来は何ですか?
近代科学の礎を築いたイタリアの科学者であるガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)にちなんで名付けられました。
日本の法律ではどのように扱われていますか?
国際単位系(SI)の単位ではありませんが、日本の計量法において重力加速度や地震動の計測に限り、その使用が認められています。
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参考文献
- 計量単位令 別表第6 項番10
- 『Webテキスト測地学 新装訂版』日本測地学会、2015年。
- ギネス世界記録 「Largest Peak Ground Acceleration measured in an earthquake」