芸術家の定義と多様な創造的活動の展開
📌 主なポイント
- ✓芸術家は芸術作品の創作・表現を行う人物であり、アーティストとも呼ばれる。
- ✓活動形態や経済的背景は多様であり、生前に主たる収入を得ていなかった事例も存在する。
- ✓G. J. Feistの研究により、アーティストには独自のパーソナリティ特性があることが指摘されている。
芸術家(げいじゅつか)とは、芸術作品を創作・創造し、自身の表現活動を行う人物を指す言葉である。英語表現である「アーティスト(artist)」、あるいは「アーチスト」とも呼ばれる。
概要と定義
芸術家やアーティストと呼ばれる人々は、絵画、彫刻、建築デザインといった複数のジャンルを横断的に手掛けることが少なくない。特定の分野に限定されない創作活動を行う場合、肩書を個別に列挙するよりも総称して「芸術家」と呼ばれることが多い。また、新しく登場したジャンルや現代的なアートに分類される表現に従事する人物に対しては、カタカナ語の「アーティスト」が用いられる傾向がある。
活動の経済的基盤や社会的位置づけは多岐にわたる。歴史的にはパトロンと呼ばれる芸術活動への支援者から援助を受けて生活する例があったほか、商業芸術作品からの収益を主たる収入源とする者も存在する。一方で、フィンセント・ファン・ゴッホや宮沢賢治のように、必ずしも生前に自身の芸術活動を主な収入源としていなかった人物も含まれる。さらに、兼業で創作活動を行う者、前衛芸術(アバンギャルド)に取り組み生前には作品の真価が評価されなかった者、あるいは土器をはじめとする民芸やファインアートの枠外とみなされるアウトサイダー・アートを制作する人々をも包含する。
職人との違いおよび関連概念
芸術家は、しばしば職人と比較されることがある。職人は修業の初期段階から生活の糧とすることを前提とし、伝統的な手法や特定のスキルに深く従事する傾向にあるのに対し、芸術家は必ずしもその限りではない。また、類似する概念として「クリエイター」という言葉が存在する。企業等において組織的に制作チームの責任者を務め、アートディレクターやクリエイティブディレクターとしてメンバーを指導する立場の人々を含めて表現されることもある。
歴史的背景
歴史的な観点において、女性アーティストが正規の美術教育を受ける機会は長年にわたり制限されていた。しかし、19世紀から20世紀にかけて起きたフェミニズム運動などの社会的な変遷を経て、現在ではその状況に改善が見られる。
パーソナリティ特性に関する研究
G. J. Feist(1999)による研究によれば、科学者とアーティストには共通するパーソナリティ特性が存在すると指摘されている。具体的には、経験に対する開放性、高い衝動性、意欲や野心の強さ、自立心、内向的で反抗的な傾向、そして他者に対して打ち解けにくい態度を示すことなどが挙げられている。また、アーティストに固有の特性として、空想志向の強さ、秩序の欠如、親しみやすさの不足、高い不安傾向、情緒的な敏感さ、既存の規範を疑う姿勢などが報告されている。